PM2.5

PM2.5とは、大気中に漂う微小粒子状物質で、粒子の粒径が2.5μm以下のものになります。
大気汚染は大気中に浮遊する10μm以下の粒子物質、浮遊粒子状物質(SPM)が原因とされていますが、それよりもはるかに小さいものが、PM2.5です。
大気中の粒子状物質は、数多く存在していますが、人間はその存在に気付くことはありません。
大きな粒子は下降速度が大きいことから、大気中から速やかに駆除され、大気中に残り続けることはありませんが、粒子が小さいといつまでも大気中に残り続けてしまいます。
PM2.5も大気中に長い時間漂い続ける性質を持っています。

PM2.5の生成

PM2.5は化石燃料の燃焼や、その他の家庭で生成されたガス状物質が、光化学反応によって化学変換され、粒子状物質として存在します。
中でも硫酸ミストと言われる強い硫酸が水滴に溶け込んだものは、毒性が強いと言われています。
他にも、金属を精錬する過程で微小な物質が生成されることがあり、この金属に毒性があった場合、毒性の強い粒子状物質となります。
中国ではPM2.5の対策が遅れてしまったことがあり、大変な社会問題となりました。
中国で発生したPM2.5が日本に飛来する恐れはありますが、途中で拡散されて濃度が薄くなるため、環境や人体への影響は限定的と言えます。

PM2.5による影響

浮遊粒子状物質は2.5μm以上のサイズであれば、人の健康に有害な物質は少ないと言われています。
黄砂粒子の場合は鉱物粒子であることから、悪影響があると考えられ、さらに大気汚染物質に覆われると毒性が強くなります。
それに対して、PM2.5は体内に入り込みやすく、喘息や肺ガン、心臓発作や花粉症など、人体への悪影響が考えられます。
1952年、ロンドンスモッグ事件は、PM2.5による歴史的な事件と言えます。
硫黄分の多い石炭が大量に燃やされた結果、硫酸ミストが人の肺に入り込み、多くの死者を出したのです。

中国のPM2.5問題

2013年、中国では環境基準値の20倍以上となる濃度のPM2.5が広範囲で発生し、大きく報道されました。
これは急速な経済発展が原因の一つであったと考えられています。
北京の人口増加や、自動車台数の増加、暖房が充実したことで、大気汚染物質が増加したのです。

PM2.5の対策

日本では大気汚染対策が進んでいるため、PM2.5に対して強く警戒する必要はないと考えられています。
もしPM2.5の問題が日本でも発生した場合は空気清浄機の使用やマスクの着用などの対策が必要でしょう。
しかし、それだけでは十分とは言えません。
国を挙げて大気汚染の対策を行い、粒子状物質が発生する基となるガスの排出を削減する必要があるでしょう。