再生可能エネルギー
再生可能エネルギーとは、化石燃料の依存から抜け出すために、太陽熱や水力を利用し、短期間で再生が可能なエネルギーのことです。
化石燃料によるエネルギーは二酸化炭素の排出や、資源が枯渇する心配がありますが、再生可能エネルギーはクリーンかつ無限に使用できることを想定しています。
そのため、積極的な導入が進められていますが、エネルギー密度が低いことや、コストが高いことなどの問題から、すべてのエネルギーを賄うことは難しいとされています。
再生可能エネルギーの利用
1970年代に二度の石油ショックがあり、それを機会に石油に代わるエネルギーが重要とされてきました。
それから、新エネルギーと呼ばれるエネルギーの利用が促進されています。
太陽光を利用した自然エネルギーや、ゴミを燃やすことでエネルギーを得るリサイクル型エネルギー、機械からの排熱などを利用するコジェネレーション。
これらを新エネルギーと言います。
その新エネルギーの中にも、何度も再生して使用できるエネルギーが、再生可能エネルギーと言います。
再生可能エネルギーは、温室効果ガスを出さず、国内で生産できることから、利用が促進されています。
また、バイオマスについても、再生可能エネルギーの一つです。
発電に使われる再生可能エネルギー
この再生可能エネルギーは、太陽光温水器のエネルギーとして使われる他には、発電として利用されることが多いエネルギーです。
再生可能エネルギーは、発電のためにどのように使われているのでしょうか。
再生可能エネルギーの種類をご紹介します。
水力発電
水力発電と言えば、ダムによる発電が有名ですが、再生可能エネルギーにおける水力発電は、中小水力発電が活発です。
ダム式発電は、発電所で集中的に発電した後、送電線によって送電しますが、中小水力発電では電気を使いたい場所で発電する分散型発電です。
これには送電ロスが少ない特徴がありますが、貯水池を利用するのではなく流れ込み方式のため、水量によって発電量が左右されてしまいます。
発電には渓流や農業用の潅漑用水、上下水道の未使用水流が利用されています。
また、環境への影響やコストの低減が課題と言われています。
太陽光発電
太陽電池による発電が太陽光発電です。
シリコン半導体などに太陽の光があたることで、直流電流が流れます。
屋根や壁のような未利用スペースに設置できるため、専用のスペースを確保する必要がなく、送電設備のない地域の電源としても利用ができます。
太陽が出ていなければ発電できませんが、蓄電池があれば電気を蓄えることができるため、夜間も使用することが可能です。
気候状況に左右されてしまうことと、まだまだ導入コストが高いことが問題点です。
風力発電
風によって風車を回すことで発電を行うのが、風力発電です。
風力発電は大規模な発電が可能であれば、火力並みのコストであることから、経済性についても高いポテンシャルを秘めたエネルギーです。
また、太陽光エネルギーとは違い、風があれば夜間でも発電できることが特徴です。
しかしながら、日本は大気の乱れが大きいため、発電量が不安定であることから導入が少なく、国土の狭い日本では適地が限られているのも問題の一つです。
他にも風車からの低周波音で、近隣住民が不調を訴えるケースもあり、導入に難しい部分があります。
地熱発電
火山が多い日本は地熱発電が有力と考えられますが、発電地が山奥であることが多く、電力を多く消費する都市部に供給するには、輸送時にロスが多くなってしまうデメリットがあります。
メリットとしては、地熱を利用するために枯渇の心配もなく、長期間にわたって電力を供給することが期待できます。
他にも昼夜を問わずに発電できることや、発電に使った高温の蒸気や熱水が地域の暖房などに利用できることも特徴です。