エコステとは?エコや省エネの技術を取り入れた環境に優しい駅

エコステとは?エコや省エネの技術を取り入れた環境に優しい駅

今、世の中では様々なエコ技術が取り入れられていますが、エコステの存在をご存じでしょうか。 エコステはエコステーションの略で、つまりはエコが取り入れられた駅、ということです。

エコステとはどのような駅で、どこに存在し、どのような技術が使われているのでしょうか。 日本のエコステをご紹介します。

エコステとは?環境に優しい新しい駅

エコステとは、JR東日本による取り組みで、様々な環境保全技術が導入された駅のことです。 JR東日本は積極的に環境問題へ取り組むことを掲げ、エコステーションの整備を進めています。 エコステは、環境の配慮として4つの柱を掲げています。

まず一つは、省エネルギー化の推進です。 高効率な照明や空調機によって、消費エネルギーの削減を試みています。 次に再生可能エネルギーを積極的に導入すること。 太陽光発電を始めとする再生可能エネルギーを利用することで、化石燃料に頼らないエネルギー消費を目指しています。

さらに、エコを実感できることも、この取り組みで重視されていることの一つで、待合スペースにエコ表示盤を設置し、駅の利用者がエコを実感できるようになっています。

そして、最後の一つが環境調和です。 これは駅の屋上を緑化することで、ヒートアイランド防ぐ、温度上昇を防ぐ散水装置の設置など、自然や地域との関わりが重視されています。

エコステはどこにある?エコ技術もご紹介

それでは、これらのエコステはどこで見られるのでしょうか。 それぞれの駅名と、設備などをご紹介します。

中央線四ツ谷駅

エコステの第1弾は東京の四ツ谷駅が選ばれました。 四ツ谷駅では、LED照明や屋上緑化などが導入されています。 2008年の二酸化炭素排出量から、40%の削減を目標としていましたが、2014年に41%の削減を成功しています。

東北本線平泉駅

岩手県の平泉が2011年の6月に世界遺産に登録された影響により、平泉駅もエコステの対象となりました。 この平泉駅では、晴天の日には太陽光発電と蓄電池を使用することで、駅電力の使用量を賄い、二酸化炭素の排出を抑える「ゼロ・エミッション」を達成しています。 1年間で170日のゼロ・エミッションを目標としていましたが、201日間も達成し、目標を大きく上回る結果を出しています。

京葉線海浜幕張駅

エコステの第3弾として登場したのは、千葉県の海浜幕張駅です。 海浜幕張駅は自らエネルギーを作り出すという意味の「創エネ」として、太陽光パネルや小型風力発電機が設置されています。 また、太陽光採光システムや光ダクトによる太陽光の伝送、地中熱を利用した換気システムなどにより、エコの実感が得られる仕組みになっています。

常磐線湯本駅

福島県の湯本駅は、2015年に新装開業し、エコステとして生まれ変わりました。 ここでは温泉熱を利用した暖房設備、発光ダイオードの照明、太陽光発電設備が導入されています。 また、内装は地元産の木材が使われ、エコの実感や環境調和が図られています。

東北本線福島駅

福島県の福島駅もエコステとして、2015年の3月に生まれ変わりました。 太陽光パネルによる発電、地中熱を利用した空調設備などが導入されています。

東北本線浦和駅

浦和駅は2017年の3月に登場した、埼玉県内では初となるエコステです。 さらに、営業時間や天候、列車ダイヤに合わせて、自動で最適に制御する「エネルギーマネジメントシステム」が国内で初めて導入されています。

信越本線新津駅

新潟県の新津駅も2017年3月にエコステとしてリニューアルされました。 新津駅の一番の特徴は、電車のブレーキ時に発生する回生電力を駅の施設に供給できる「蓄電池付駅舎補助電源装置」が導入されていることです。 これにより活用できなかった回生電力を有効活用しています。

南武線武蔵溝ノ口駅

神奈川県の武蔵溝ノ口駅は2017年の4月からエコステとなりました。 水素エネルギーを利用する「自立型水素エネルギー供給システム」を導入し、駅内の電力が賄われています。

中央本線小淵沢駅

山梨県の小淵沢駅は、国内有数の日照時間を誇る地域であることから、陽光発電設備や太陽熱利用設備が導入されています。 これにより、晴天の日は日照時間帯の消費電力を賄うことができます。

男鹿線男鹿駅

秋田県の男鹿駅は、小型風力発電によるエネルギー供給を行っています。 男鹿の豊富な風力を利用することで、二酸化炭素の削減に成功しています。

中央本線千駄ヶ谷駅

東京都渋谷区千駄ヶ谷一丁目にある、千駄ケ谷駅もエコステの1つです。創エネとして太陽光を、省エネとしてLED照明を利用。エコ実感としてはエコ情報表示モニターを設置しています。さらには環境調和としては木質ルーバー及びCLT建材を活用したエコステ設備も整備されています。

山手線高輪ゲートウェイ駅

高輪ゲートウェイ駅は、太陽光の反射率が高く、内部の熱の増進を抑える膜屋根を採用。この屋根は透光性も優れていることから、照明電力の削減が期待されています。他にも海風を利用した風力発電機や太陽光を設置したエコステです。

エコステとは環境に良い未来を実現する駅

このように、日本には多くのエコステが存在しますが、これからも各地で導入が予定されています。 今後は、日本一高い場所にある駅とされる、長野県の野辺山駅や、水をテーマとしたエコステとなる予定の群馬県の前橋駅などです。

このような設備が増えることで、二酸化炭素の排出が削減され、より良い世界の実現が期待されます。 もし、お近くにこれらのエコステがあれば、ぜひ一度訪れてはいかがでしょうか。

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