オゾン層保護法

オゾン層保護法とは、オゾン層の保護のために作られた法律です。
オゾン層の保護について国際的に定められた、1985年にウィーンで調印された「ウィーン条約」や、1987年にカナダのモントリオールで採択された「モントリオール議定書」に対応するための国内法となります。
正式な名所は「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」と言って、1988年に定められました。
オゾン層保護法では、モントリオール議定書で締約国に定められた最低限の義務に対応することはもちろんのこと、積極的に対策を進めることを目指し、特定物質の抑制努力を義務付けています。
また、2018年の7月に改正が行われています。

製造が禁止となった物質

オゾン層保護法はモントリオール議定書に掲載されている、オゾン層の破壊に関係する物質の生産や、消費量の基準限度を定めています。
対象となる特定物質は以下になります。

クロロフルオロカーボン

狭義で言うフロン類は、クロロフルオロカーボンのことを指します。
クロロフルオロカーボンは、炭素、フッ素、塩素からなる化合物で、冷蔵庫の冷媒や消火剤などに用いられました。
オゾン層保護法により、1996年までに全廃されています。

ハロン

ハロゲン化炭化水素の中でも臭素を含むのがハロンです。
ハロンは消火機能が高く、消火剤として用いられました。
ハロンの種類は複数存在しますが、ハロン1211、ハロン1301、ハロン2402は、オゾン層を破壊する物質として、1994年から製造が全廃されています。

四塩化炭素

四塩化炭素は、かつてはドライクリーニングの溶剤や冷却材、消火器などに使われていました。
しかし、健康への悪影響が明らかになり、1940年をピークとして使用が減ることになります。
さらに、フロンの原料としても使用されていたため、1996年には生産が全廃されました。

トリクロロエタン

トリクロロエタンはフロンの一種で、洗浄機能が高いことで知られます。
1950年代の半ばから恒常的に大規模で使用されていましたが、モントリオール議定書の中でオゾン層を破壊する物質と指定されます。
1996年から使用が禁止され、それから製造や使用がほとんどありません。

代替フロン

ハイドロクロロフルオロカーボンとハイドロフルオロカーボンのことを代替フロンと言います。
産業利用されている合成化合物で、冷蔵庫の冷媒や機械の洗浄溶剤、スプレーに詰めるガスとして利用されていましたが、オゾン層破壊と温室効果があるとして、2020年までに全廃されます。

臭化メチル

農作物に対する土壌滅菌などで利用されていた臭化メチル。
害虫駆除としても使われていましたが、オゾン層破壊物質であると指定され、2005年に全廃されます。
また、臭化メチルは健康への悪影響も確認されています。

ブロモクロロメタン

ブロモクロロメタンはハロメタンの一つ。
消火剤として使われていましたが、毒性があることから、1970年代から使用が控えられました。
モントリオール議定書によりオゾン層破壊物質と指定され、2002年から製造が禁止となりました。

改正内容

オゾン層保護法は、2018年に改正されました。
これまでのオゾン層保護法は、特定フロンの製造や輸入を規制し、代替フロンの使用を促していました。
しかし、2016年にルワンダのキガリでモントリオール議定書の改正が行われました。
これをキガリ改正と言います。
キガリ改正では、代替フロンには温室効果があり、地球温暖化に影響を与えると指摘し、その生産量と消費量を削減すると決まりました。
そのため、それに対応するべく、オゾン層保護法も改正されたのです。
オゾン層保護法の改正には、国内の代替フロンの生産量と消費量を削減することや、代替フロンよりも温暖化の影響が少ないクリーン冷媒の開発を計画的に進めることなどが目標として掲げれられています。
参考:経済産業省 オゾン層保護法の改定について