ミシンの種類の違いとは?買う前に性能や有名メーカーを知ろう!
裁縫や刺繍、編み物をする人にとって、心強い機械であるミシン。 ミシンは私たちにとって馴染み深く、家庭になかった人でも、学校の家庭科の時間で触ったことがある、という人も多いでしょう。 ただ、ミシンについて多くを知っている人は少ないと思います。
ミシンにはどんな種類があり、どんなメーカーがあるのか、ご紹介いたします。 また、ミシンの購入、買い替えを検討しているのであれば、中古品を探してみましょう。
目次
ミシンの種類とは?家庭用から職業用までご紹介
ミシンと言うと、誰もが似たようなフォルムを頭の中に描くのではないでしょうか。 ミシンはどれも同じなのでは、と思う人も多いかもしれませんが、実はミシンにはいくつか種類があります。 ミシンの種類をご紹介します。
家庭用ミシン
まず、一般的に使われているミシンが、家庭用ミシンです。
昔の家庭用ミシンは、足踏み式や手回し式が使われ、直線縫いしかできませんでした。現代は電気を動力源とし、足元のフットコントローラーや手元のパネルを調節して駆動します。 家庭用というだけあって、扱いやすく、多機能で使い勝手もいい、ということが特徴です。
また、家庭用ミシンにもいくつかの種類に分けられます。
電動ミシン
昔に使われていたタイプの電動ミシンは、電源から直接モーターに電気を送って動かす、シンプルな構造です。 糸調子や針の上下位置を手動で調整する必要があり、初心者には扱いにくいと言えます。
また、フットコントローラーで操作することも多く、運針速度は踏み具合で電圧を変え、強く踏むと早く、弱く踏むと遅く針が進みます。
電子ミシン
電子ミシンは、針の停止位置、糸調子や縫い目の調節を電子回路で制御可能で、手元のボタンを操作して設定します。 電動ミシンで見られた、低速でパワーが弱まることもなく、電子ミシンなら初めから力強く縫うことが可能です。
かつては、高級機種だった電子ミシンですが、各メーカーによって低価格のものが登場し、家庭用ミシンの主流となっています。
コンピューターミシン
家庭用ミシンの中でも、最も高性能なものが、コンピューターミシンです。 マイクロコンピューターを搭載することで、針の運動から糸調子、縫い目などの調節が制御されます。
ボタンだけで様々な操作ができることから、初心者でも上級者でも使いこなせますが、高機能であることから高価格という面があります。
刺繍ミシン
刺繍ミシンは、刺繍機能が付いたコンピューターミシンです。 コンピューター制御による一般的な縫い物はもちろんのこと、デザイン性の高い刺繍を可能とします。 パソコンに取り入れた自身のイラストや写真も刺繍に変換できる、という機能もあります。
キルトミシン
キルトミシンはソーイングスペースが広く、洋服屋カーテンといった大きなサイズを縫製する際、とても便利です。 名称から見えるように、キルトの裁縫についても性能を発揮します。 ドロップフィード、キルト押さえなどキルト裁縫に便利な機能が充実していることが特徴です。
職業用ミシン
職業用ミシンは家庭用ミシンよりも速度が出て、耐久性もある、直線縫い専用のミシンです。 工業用ほど大きいわけではなく、家庭用より縫い上りが美しく、ジーンズなどの厚物縫いが可能だと言うことが、最大の特徴です。
職業用ミシンは、仕立屋、家庭向けとして使われています。
ロックミシン
ロックミシンは生地の端がほつれない、かがり縫いや、ニット素材のような伸縮性の強い記事の縫い合わせが得意なミシンです。 基本的には、布端を処理するもので、ロックとは布の端をロック(閉じる)という意味です。
職業用的に使われることが多かったロックミシンですが、洋裁をする人を中心に普及しつつあります。
カバーステッチミシン
カバーステッチミシンはロックミシンの1つ。 Tシャツやスウェットの裾口、袖口に使われる縫い方をカバーステッチと呼びますが、それを簡単に縫製処理できるのがカバーステッチミシンです。 裾処理を通常のミシンで処理していて、仕上がりが納得いかない場合は、カバーステッチミシンが活躍することでしょう。
ミシンはさまざまな種類の有名メーカーがある
このように、ミシンには様々な種類がありますが、メーカーも多く存在しています。 ミシンを製造販売するメーカーの中でも、代表的なものをご紹介します。
ブラザー工業
ブラザー工業は愛知県名古屋市にある電機メーカーで、ミシンの他にもファックスやプリンターを製造しています。 ブラザー工業は、1908年に「安井ミシン商会」として創業してから、様々なミシンを登場させました。
家庭用、工業用ともに世界トップクラスのシェアを誇り、家庭用ミシンのイノヴィスシリーズが代表的な製品です。
蛇の目ミシン工業
蛇の目ミシン工業は、東京都八王子市に本社を構える、世界最大のミシンメーカーです。愛称としてジャノメとも呼ばれます。 世界初の家庭用ミシン「グラフィカ」を開発販売したメーカーとしても知られ、本体価格427,000円という、高性能コンピューターミシン「セシオ11000」も有名です。
社名の「蛇の目」とは、ミシンの糸巻の形の形式が、蛇の目式と呼ばれていたため、自社ブランドにしたことが由来です。
JUKI
JUKI(ジューキ)は東京都多摩市に本社を置く、製造業です。 1947年に家庭用ミシンを発売し、その性能の高さから、通産大臣賞を受賞しています。 1953年には、工業用ミシン事業に参入し、そのシェアは世界1位を誇ります。
JUKIは、日本以外にもアメリカやヨーロッパ、アジア、中国にもグループ企業を展開する、大企業です。
探している種類のミシンが中古品にあるかも
このように、ミシンは様々な種類があり、いくつもの有名メーカーによって販売されています。 これからミシンを購入する、買い替える際に、参考にしていただけると幸いです。
また、購入前に一度、中古・リユース品のミシンがないか探してみるのはいかがでしょうか。 中古・リユース品のものを使用することは、廃棄されてしまうかもしれないミシンを再び活躍させることになります。 それは資源を無駄にしない、環境に負担をかけないことにもつながるため、一石二鳥だと言えます。 ぜひ中古・リユース品のミシン購入をご検討ください。