リユース文化の魅力を広めるサービス「つながるBOX」とは?

リユース文化の魅力を広めるサービス「つながるBOX」とは?

日本を代表するリユース品の販売会社であるユーズドネット。
今回、そのユーズドネットによるサービスサイト「つながるBOX」を運営する山田宏氏にインタビューを行いました。
つながるBOXのサービス内容だけではなく、リユース業界の魅力や今後について語っていただきます。

リユースを幅広く扱うユーズドネット

――ユーズドネットとはどのような会社なのでしょうか。

山田宏氏(以下、山田):趣味やリユースライフを総合的にサポートしている会社です。
コンテンツで申しますと、

  • Eコマース事業:オークションサイト(ヤフオク!)、ショッピングサイト(楽天市場、デジマート、Yahoo!ショッピング)の運営
  • 独自サイトの運営:リユース品の買取・引取、修理、オークション出品代行、販売
  • 修理サービス:楽器・オーディオ機器

となります。

ヤフオク!では、2012年から6年連続でベストストア賞を受賞しています。

――運営されている「つながるBOX」というサイトは、どのようなサービスなのでしょうか。

山田:独自サイトがそれにあたり、リユース品の買取・引取、修理、オークション出品代行、販売を行っているリユース促進サービスの総合サイトです。 対象となるお客様は、個人・法人共に、対象となるエリアは、日本全国となります。 昨季も北は北海道から、南は沖縄はありませんでしたが、九州まで各地のお客様にご利用をいただいております。 また、不定期的にリユースを絡めてのワークショップなども行い、リユースの良さを一般の方にも、もっと知っていただくためのPR活動も行っています。

――ワークショップとはどんな内容なのですか。

山田:最近だと、革の加工の工程で廃棄される革(トコ革)を使用したコインケース作りなどですね。 これはいわゆるアップサイクル(リサイクルとは異なり、素材の再利用ではなく元の製品より良質なものを生み出すこと)にあたります。今後可能であれば、リユース企業ではありますが、自社でブランドを持ちたいと考えています。 まだまだ先の話だとは思いますが(笑)。

リユース業界トップを目指す強みとは

――他にも買取サービスが多く存在しますが、「つながるBOX」の一番の特徴や強みはどんなところでしょうか。

山田:海外販路(輸出先)があるため、世界全体の需要を見越したうえでの買取が可能であることですね。 世界に目を向けると対象となるお客様の数が圧倒的に増えますので。 プロダクト(製品)としてではなく、マテリアル(材料)としての買取も可能であることも、強みと言えると思います。 プロダクトとしての価値がなくても、マテリアルとしての価値があることは少なくありません。 よって、多種多様なカテゴリに対応する事が可能で買取・引取をご依頼頂いた際に、お断りする商品が少ないため、感謝されます。

また、法人様のご依頼の場合、物量が多いこともありますが、社内で4トン車までは配備しているので、ある程度の物量までは対応可能なのは強みの一つといえると思います。 業界的には、2t車で運用をされている企業様がほとんどだという認識です。 先日も物量にして、6tの案件がありましたが、4t車+2t車を稼働させることで、楽に対応できました。 2t車ですと、積載量もそうですが、箱の高さが低いため、積載効率が上がらないことが少なくありません。

まとめますと、取扱いできる商材の幅+対応可能な物量。 この二つの強みが「つながるBOX」の特徴だと思います。 あと、忘れていけないのが、プロフェッショナルの存在です。

――「つながるBOX」では、どのようなリユース品(買取品)が多いのでしょうか。

山田:オーディオ機器が強いこともあり、現在はスピーカー、ミキサー、エフェクター、映像機器関連などプロ向けの機材が多いですね。

――「つながるBOX」の買取実績や修理実績は、楽器やオーディオ機器が多いようですが、何か理由があるのでしょうか。

山田:社内に楽器、オーディオに精通したスペシャリストがいるため、状態の悪いものでも、修理して使える状態での販売を行えるのが理由です。

――なるほど。先程の「プロフェッショナルの存在」ですね?

山田:その通りです。 他にも、サービス面に力を入れており、一度ご利用いただいたお客様からリピート、ご紹介をいただくことが多く、我々も独自の方法で、そのような業界にアプローチをかけている事も理由の一つです。 先日も、徳島の企業様からのご依頼をいただきまして、現地まで機材の見積もりに伺いました。先方が弊社をお選びになられた理由も、速度と丁寧さ、というサービス面でした。

――どのようなものが高く買い取られるのですか?

山田:例えばスピーカー、先日も買取した商品が販売価格100万円を超えたりと、ハイエンド商材の買取価格は必然的に高くなる可能性が高いです。 それとは別に、コレクターズアイテムのような希少性の高い商材も高値で売れる可能性は高いですね。

――今、積極的に買取を行っているものや、買取を強化しているものはありますか?

山田:音響、映像関連商品は、引き続き買取を強化していきますが、今後、力をいれていきたいのが、ギターやベースです。 ブランドにもよりますが、ネックが折れていても、技術で再生ができるものもありますので。 また、ギターなどの素材(木材)の買取も強化すべく、ただいま、調査中です。 昨季までは、国内市場、という形でしたが、今期(2018年10月~)については、海外戦略も少しずつ進めてまいります。 それに伴って、日本だと需要が少なくても海外需要のあるものは、積極的に買取を強化していく予定です。
そしてレコード。 これも国内トップを目指していますし、トップになれると考えています。 レコードは2015年以降、上昇トレンドにありますし、リアルなイベントや催事も絡めて、名前を売っていく予定です。 最後に、ゲーム関連商材もレトロゲームという括りでは、日本でも有数の取扱数を自負しています。 ここも国内トップを目指していますので、仕入は強化していきます。

リユースの魅力は深い知識と好奇心

――今までで一番印象に残ったリユース品(買取品)は何ですか?

山田:それは、無線機ですね。
新潟のお客様からのご依頼でした。 そのお品物自体は、定価で200万円はするもので、お客様ご自身も買取についてかなり警戒心を持っていました。 高額品の買取依頼は大抵のお客様が慎重になります。 なので、宅配買取での誘導は難しく、出張してご自宅まで訪問しました。

前週にかなり雪が降ったようで、積もっていました。 少しタイミングが早ければ、車も十分に走ることができないくらいの積雪だったようです。 なので、お品物、場所、天候といずれも非常に印象深く記憶に残っている案件です。 新潟の燕三条駅まで新幹線で移動、お客様に迎えに来ていただきました。 実際にご自宅に伺うと、衝撃の展開が…。

当初の予定のお品物が、なんと別の方に譲ってしまわれたとのことで、無くなっていました…。 それでは申し訳ないと、お客様が代わりに出してくださったのが、定価100万円を越えるicom(日本を代表するアマチュア無線のメーカー。100万円を越えるハイエンド機を取り扱っていることでも有名)の最高級機種でした。

重さも30kg以上。

趣味というには、かなりハイレベルな1品でした。

――それは凄いですね。お客様が買取について警戒心を持つのがわかる気がします。

山田:そうなんです。
それに、最高機種をお持ちの方は、私見かもしれませんが、趣味に対する哲学もかなりお持ちな気がします。 なので、まずは色々と武勇伝や、趣味などのお話をお聞かせいただくことから始めました。 買取においては、お客様との雑談が本当に大事なんです。 そうしているうちに、お客様が心を開いていただいたのか、他にも未使用の希少な真空管やコリンズ(アメリカの無線機メーカーで、品質の高さと製品のコンセプトが優れていることで定評があった)のパーツなどもご依頼いただけ、大満足の結果となりました。

そして、買取した無線機を梱包し、ヤマトさんで埼玉の弊社の支店に送ろうとしたところ、ちょっとしたイレギュラーが発生してしまいました。
品物が30kg越えているため、重量NG!
しかし、お客様が「佐川ならどうだ」と、そこから30kmほどは離れた佐川の集配センターまで連れていってくださり、無事に出荷完了。 その後、燕三条駅まで再度、送ってくださいました。 お客様は自分からすると、かなり先輩ではありましたが、帰りの車中でも世間話をしながら、楽しい時間を過ごさせていただきました。 最後には「また来いよ~」なんておっしゃっていただき…。

――これは確かに記憶に残るエピソードですね。

山田:そうなんです。リユースの面白いところは、商品も面白ければ、お客様も大変知識がある方が多く、様々な勉強をさせていただけることです。 ヒトやモノそれぞれへの好奇心、素直な心、これが大事だなと毎回感じます。 その無線機は、メーカー点検に出して、しっかりと販売させていただきました。

リユース業界がクリアすべき課題とは

――それでは最後に、今後のリユース業界について何か一言お願いします。

山田:今後のリユースについては、「越境」と「文化」これがキーワードになってくるかと。
広告費をどれだけかけられるか、という世界観ではお互いがお互いの首を絞め、1件の買取に要するコストは右肩上がりになります。 また、ヤフオク、メルカリの台頭により、利用者様のリユースへのリテラシーも上がり、買取額自体も上がってきています。

そこで重要と考えているのが、いわゆるアービトラージです。
つまり「国内外の価値の差」を利用して利益を出す方法ですね。 越境EC(インターネットによる国際的な取引のこと)という言葉がよく聞かれるようになり、国内より高くモノが売れる、という金額面のみが一人歩きしている部分もありますが、
商習慣の違いでしたり、配送業者のレベル(日本の宅配体系は世界最高峰です)でしたり、コミュニケーションコストでしたり、検討すべき事案は少なくありません。 しかし、われわれはグループ内にネットを介さないリアルな海外販売の経験がありますので、それを有効活用する、プラス、ネットの部分にも着手し始めています。

また、利用していただく理由をつくるための「文化(ファン)」作り。
これも重要だと感じています。 先ほど申し上げた、サービスの質、これも文化づくりには欠かせないファクターです。 我々のテーマとして「リユース品の面白さを世の中に広め、社会から必要とされる企業となる」というものがございます。 それを体現していくのみです。

あとは、社会問題における存在の重要性、個人でいうと、遺品整理、法人でいうと、事業承継できずの廃業。 このような課題の中で、モノの問題は少なからず出てまいります。 そのような折にリユース業を営む企業が少しでもお客様の力になれれば、と日々、思い続けています。

――なるほど。本日はありがとうございました!

山田:ありがとうございました。

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