電池の捨て方を種類別に解説!正しく処分して土壌汚染や危険の防止に

電池の捨て方を種類別に解説!正しく処分して土壌汚染や危険の防止に

可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみなどの分別方法は知っていても、電池の捨て方について知っている人は少ないでしょう。電池は種類によって捨て方が異なるため、捨て方を間違えると、正しく処分されなかったり、環境を汚染してしまったりすることも…。そこで今回は、電池の種類別の捨て方と、電池が引き起こす土壌汚染について解説します。

電池の種類と捨て方を解説

それではさっそく、電池の種類と捨て方をご紹介します。

電池の種類

電池の種類には、みなさんがよく使用している乾電池や充電式電池などを細かく分類すると、約40種類あります。その中から自治体や店舗で回収されている電池は、下の図のように使い捨ての「一次電池」と充電式の「二次電池」に分けられます。

種類別の捨て方

電池は自治体や店舗で回収されていますが、電池の種類によって捨て方が異なります。ここでは、「乾電池・リチウム一次電池」「小型二次電池(小型充電式電池)」「ボタン電池」「小型家電内蔵電池」の捨て方について解説します。

乾電池・リチウム一次電池

乾電池やリチウム一次電池は、回収が法律では義務づけられておらず、回収の実施は各自治体に委ねられています。自治体では、戸別回収やごみステーションでの回収が一般的です。自治体によっては、有害物質として適切に処理しているところもあれば、不燃物として埋め立て処理されるところ、回収自体がされていないところもあるようです。

小型二次電池(小型充電式電池)

「小型二次電池」とは充電して何度も使える電池のことで、ニッケル水素電池、ニカド電池、リチウム二次電池、小型制御弁式鉛蓄電池があります。

2011年に施行された「資源有効利用推進法」により、小型二次電池は希少な資源(ニッケル、コバルト、カドミウム、鉛)を有効利用するために、電池メーカーや電池使用製品メーカーによる回収やリサイクルが義務づけられています。

小型二次電池は、電池業界団体「JBRC」の協力店舗に設置されている「小型充電式電池リサイクルBOX」に廃棄しましょう。対象となる電池は、リサイクルマークと共に「Li-ion」「Ni-MH」「Ni-Cd」「Pb」といった表示があるものです。捨てる前に必ずチェックしましょう。

参考:一般社団法人JBRC 『排出場所』検索 | 小型充電式電池のリサイクル

ボタン電池

「ボタン電池」には一部の製品で有害金属の「水銀」が微量に含まれているため、回収方法は乾電池とは異なる場合があります。

お住まいの自治体で回収されていない場合は、「JBRC」の協力店舗に設置されている「ボタン電池回収缶」を利用しましょう。

参考:一般社団法人電池工業会 ボタン電池回収サイト

回収対象となるボタン電池の種類は「酸化銀電池(SRから始まる型番)」「アルカリボタン電池(LRから始まる型番)」「空気亜鉛電池(PRから始まる型番)」の三種類です。

小型家電内蔵電池

「小型家電内蔵電池」とは、デジタルカメラ、携帯電話、オーディオプレイヤーのような小型家電の中に内蔵されている電池のことです。小型家電内蔵電池は2013年に施行された「小型家電リサイクル法」により、自治体などでの回収が推進されています。自治体で設置されている「小型家電回収ボックス」を利用しましょう。

電池を捨てる前にチェックしておきたい2つのこと

電池を捨てる前に2つチェックしておきたいことがあります。 正しい処分方法のためにも忘れず確認しておきましょう。

電極の絶縁

電池の電極は金属でできています。うっかり何もせずに捨ててしまうと、金属やほかの電池と触れてしまい、発熱、発火、破裂する危険があります。捨てる前には、プラスとマイナスの電極にセロハンテープなどを貼り、絶縁するようにしましょう。とくにコイン型リチウム電池は全面が金属であるため、全体を絶縁しましょう。

リサイクルマークのチェック

小型二次電池(小型充電式電池)は、専用の回収ボックスに捨てる前に、リサイクルマークと共に「Li-ion」「Ni-MH」「Ni-Cd」「Pb」という表示があるかチェックしましょう。

電池の回収率の低さが土壌汚染の原因にも

電池が適切に回収され処分されない場合、土壌汚染を引き起こしてしまう恐れがあります。 電池による土壌汚染とは、どのような経緯で起こるのでしょうか。

意外に低い回収率

電池の回収率は意外に低く、廃棄物資源循環学会の論文「廃電池の排出動態とリサイクルの現状分析」によると、乾電池が30%、ボタン電池が0.1%、ニカド電池が46%、ニッケル水素が2%、リチウム二次電池が6%という結果であったと発表しています。

この背景には、日本での電池の回収制度の認知度の低さがあります。 経済産業省が2014年に発表した「小型二次電池(充電式電池)の回収制度の認知度調査」によると、以下のような結果となっていました。
回収を行っていることは知っていても、実際に回収ボックスが設置されている場所は知らない、という人が24.2%。 制度の具体的内容は知らないが、リサイクルする制度がある、ということを知っていた人が18.8%。 回収が行われていること自体、知らなかった人が28.4%。 回収制度を知っていて、回収ボックス等が設置している場所を知っている人が28.6%。

つまり、回収制度を適切に認知している人は、たったの28.6%と少なく、それに対して「回収制度を知らない・積極的に利用していない」という人は70%以上いることがわかります。このような回収制度の認知度の低さが回収率の低さを生み出してしまっているのです。

参考:廃棄物資源循環学会誌,Vol. 22 廃電池の排出動態とリサイクルの現状分析
参考:経済産業省 小型二次電池(充電式電池)の回収制度の認知度調査

電池の中身が土壌を汚染

電池による土壌汚染は、その中身によって引き起こされます。 種類による中身の違いと影響をご説明します。

ボタン電池

一次電池の一種であるボタン電池の一部には、微量に「水銀」が含まれています。水銀は、1956年に熊本県水俣市でおきた公害病である「水俣病」の原因として有名であり、発がん性も疑われる有害な物質です。

ニカド電池

二次電池の一種であるニカド電池には、「カドミウム」が含まれています。カドミウムは1910年代から1970年代前半にかけて富山県の神通川下流域で発生した「イタイイタイ病」の原因であるうえに、人に対する発がん性も認められている有害物質です。

回収されなかった電池は適切な処分がされず、不燃物として埋められてしまうこともあるでしょう。そのような場合、水銀やカドミウムといった有害な物質が土壌へ流出し、汚染してしまうことになります。回収率の低さは、間接的に土壌汚染を引き起こしているといっても過言ではありません。

電池の回収に協力して土壌汚染を防ごう

今回は、電池の種類別の捨て方と、電池が引き起こす土壌汚染について解説しました。回収制度を認知することで正しく処分し、土壌汚染を防ぎましょう。また、使い捨ての乾電池はなるべく利用せず、充電式の電池を利用することで、電池を捨てる頻度を減らせます。未来の世代のために、環境に配慮した電池の利用方法を考えてみましょう。

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