マチュピチュで空港建設?世界遺産の遺跡に悪影響か

マチュピチュで空港建設?世界遺産の遺跡に悪影響か

人類にとっての財産と言える自然や遺跡の中でも、ユネスコによって登録基準を満たしていると判断されたものが世界遺産と呼ばれます。 その世界遺産の中でも、ペルーのマチュピチュの遺跡は大変有名です。

しかし、そのマチュピチュのすぐ近くで新空港建設の計画があり、大きな問題となっています。 なぜ、新空港の建設は計画されたのでしょうか。そして、空港建設によって、どのような問題が考えられるのでしょうか。

マチュピチュの新空港建設の問題をご紹介します。

マチュピチュの近くで新しい空港建設

世界遺産であるインカ帝国の遺跡で有名なマチュピチュですが、そのすぐ近くに新しい国際空港を建設する作業を始めたと、ペルー政府が発表しました。 マチュピチュは山脈や渓谷に守られた場所であり、観光客にとってアクセスが難しい場所です。 今までは、マチュピチュにアクセスするために、まずはクスコを経由する必要がありました。 そのため、新空港をマチュピチュの付近に建設し、世界遺産へ容易にアクセスできる計画が立てられたのです。

しかし、この空港を建設した場合、遺跡の周辺にある「聖なる谷」と呼ばれるスポットの環境に影響が及ぶことが恐れられ、反対運動が巻き起こっていました。 それだけではなく、水供給への影響、土壌の問題なども指摘されているため、多くの関係者たちが反対運動を支持していたのです。

そんな声があるにも関わらず、政府は反対を押し切って建設に着工することになってしまいました。 国際空港が完成すれば、観光客は増加し、現地の人々に新たな職が生まれることから経済も活性化するかもしれません。 ただ、世界遺産という人類にとっての財産を損なってしまう恐れがあるのです。

世界遺産マチュピチュとは

このような問題の渦中となるマチュピチュとは、そもそもどのような遺跡なのでしょうか。

マチュピチュは15世紀のインカ帝国の遺跡で、ペルーのアンデス山脈に沿った尾根にあります。 この遺跡は、山裾から存在を確認できないことから「空中都市」や「空中の楼閣」などと呼ばれ、周辺のアンデス文明が発達していたにも関わらず文字を持たない文化だったため、解明されていない謎も多い遺跡です。

1440年頃、インカの王パチャクティにより、マチュピチュの建設が着工され、1532年にスペイン人による征服までの80年間、人々が生活していました。 この都市はインカの王族や貴族の避暑地だったと考えられていて、最大でも750名ほど住人が生活していたと推定されています。

また、宗教施設として作られた、と言う説もありますが、文字による記録がないことから、正確なことは分かりません。 世界遺産に登録されたのは、1983年のことで、神秘的な遺跡と圧倒する景色は世界中から愛されています。

劣化が激しく入場規制も

このように、歴史的に大きな価値を持つマチュピチュの遺跡ですが、既に劣化が進行していることも話題になっているのです。

2019年5月のこと、ペルー政府は遺跡劣化の進行を防ぐために、主要3ヵ所の入場制限を2週間実施すると発表しました。 主要3ヵ所とは、太陽の神殿、コンドルの神殿、インティワタナのことです。 インティワタナとは、遺跡で最も高い場所に置かれた岩で、太陽の観測に関わる石だと考えられています。

これらは観光客によって、石の表面が劣化していることが目立ち、マチュピチュ保護のために、このような措置が取られたのです。 遺跡を失わないために、このような取り組みが行われていましたが、同時に新空港の建設計画も進んでいたようです。 新空港の建設によって、観光客が増加してしまえば、遺跡劣化がさらに早まる恐れもあるのではないでしょうか。

遺跡も自然も観光の悪影響を受ける

このように、観光地は遺跡であれ自然であれ、観光資源となりますが、人が集まれば集まるほど、それは劣化してしまう恐れがあります。 遺跡のような文化や、自然は私たちに癒しを与えてくれますが、それらに大きな負担を与えてしまうと、失ってしまうかもしれない、ということも考える必要があるでしょう。

もし、マチュピチュのような観光地へ行く機会があれば、マナーや節度を守って楽しむよう注意が必要です。 文化も自然も失われることがないよう、適切な付き合い方を心がけましょう。

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