大谷選手の愛犬デコピンの犬種「コーイケルホンディエ」に悲しい過去が？急激に減少した理由とは
日本の野球界が誇る大谷翔平選手は、数々の偉業を成し遂げ、アメリカでもスター的な活躍をしていますが、愛犬である「デコピン」の可愛さもファンから注目されていますよね。 しかし、そんなデコピンの犬種である「コーイケルホンディエ」は、絶滅の危機に迫られた過去があります。
今回はコーイケルホンディエがどのような犬種なのか、過去に絶滅の恐れがあった原因をご紹介します。
大谷選手の愛犬「デコピン」とは？
まず、大谷選手の愛犬「デコピン」とは、どのような犬なのでしょうか。
デコピンが初めて人前に登場したのは、2023年11月のこと。 MLBネットワークの番組で、MVPが発表される際に、リモート出演した大谷選手にじゃれる姿が話題となりました。
このとき、詳しく触れられることはありませんでしたが、12月のドジャース入団会見で「デコピン」という名前が明かされると話題になり、その後も大谷選手と一緒に活躍する機会が見られます。 特に、2024年8月に行われたオリオールズ戦でデコピンが始球式に登板し、マウンドから大谷選手が待つホームまでボールを運んだ姿は、日米で大変話題になりました。
同年11月にドジャースがワールドチャンピオンに輝き、ロサンゼルスで優勝パレードが行われると、そこにもデコピンの姿が。 これにはファンも大興奮して「DECOYコール」が起こるほどでした。
デコピンの犬種「コーイケルホンディエ」とは
そんな話題のデコピンですが、どのような犬種なのか気になるところですよね。
デコピンの犬種は「コーイケルホンディエ」というオランダ産の中型犬の一種です。 コイケルホンド、コイケルなどと呼ばれることもあり、サイズは雄が37～41センチ、雌で35～39センチほどで、体重は9～11キログラム。 性格は明るく活発で、頭がよく、友好的な傾向になります。
コーイケルホンディエは、16世紀からオランダでカモ猟など活躍した歴史があり、そのスタイルはふさふさした尻尾をおとりとして、それに釣られた獲物を飼い主のハンターが撃ち落とすというもの。 また、日本では大谷選手を通して話題になるまで知名度の低い犬種でしたが、オランダではとても愛される存在だったと考えられています。
なぜなら、17世紀に活躍した画家レンブラントをはじめとする、当時のオランダ画家たちによって描かれた絵画には、コーイケルホンディエの姿が描かれたものが数多く存在するからです。
18世紀に入ってもコーイケルホンディエは多くの人から愛され、貴族や上流階級から愛玩犬として飼育されるようになるのですが、その個体数が大きく減少する悲しい出来事が起こってしまうのでした。
コーイケルホンディエは絶滅寸前だった？
20世紀に入ると、コーイケルホンディエの個体数が急激に減少してしまいます。 その原因は第二次世界大戦の勃発です。
このとき、コーイケルホンディエの原産地であるオランダも、戦争に参加していたため、食糧難と空襲被害を受け、ペットを飼育する余裕はありませんでした。 そして、コーイケルホンディエに関しては、戦争が終わったとき個体数はわずか25頭にまで激減し、ほとんど絶滅状態にまで陥ります。
そんな状況を救った人物が、オランダの貴族であるヴァン・ハーデンブルグ夫人です。 彼女の尽力により、フリースランド州の農家に飼われていたコーイケルホンディエが見つけ出され、愛犬家たちの努力によって1942年から再び犬籍簿が作られると、育種も始まります。
さらに、1971年からオランダで犬種登録され、海外輸出も開始。1996年にイギリスで犬種登録され、1999年に日本やアメリカでも輸入されるようになったのでした。
生物多様性の減少は人類にとって大きな損失
このように、コーイケルホンディエは人間の争いに巻き込まれ、絶滅寸前まで追いやられてしまいしました。 しかし、このように人間の都合によって個体数を減らしてしまった動物はコーイケルホンディエだけでなく、中には実際に絶滅してしまった種も少なくありません。
勝手な都合で命を奪ってはいけないことはもちろんですが、動植物は私たちに多くの恩恵をもたらしてくれる存在です。 人の手で自然が失われ、生物の多様性が失われないためにも、生活の中で環境に悪い習慣がないか、ぜひ意識してみてください。
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