笠雲・レンズ雲とは?富士山の上にある帽子のような雲の正体

笠雲・レンズ雲とは?富士山の上にある帽子のような雲の正体

日本人であれば誰もが知っている富士山。 堂々としたその姿は、まさに日本一の山に相応しいでしょう。

しかし、そんな富士山の頭に、可愛らしい帽子のような雲が出現することがあるのです。 富士山の頭の上に、まるで帽子のように浮かぶ笠雲・レンズ雲をご紹介します。

笠雲・レンズ雲とは?帽子やUFOに見える不思議な現象

富士山の上に、ぽっかりと浮いた雲。 この雲は流れることなく、富士山の上に止まっているように見えることから、富士山がかぶった帽子のようでもあり、富士山頂を陣取るUFOのようにも見えます。

富士山の上に出現する笠雲・レンズ雲

この特徴的な雲、実は名前があって「笠雲」と言います。 確かに名前の通り、富士山が笠をかぶっているようにも見えるので、その名も納得ではないでしょうか。 この笠雲の発生は、富士山の上のみに発生するわけではありません。 山の真上にできる、このような雲を笠雲、または傘雲と言うのです。

また、この笠雲はレンズ雲と言われるものの一種です。
そのため、正確には山の真上に発生したレンズ雲を笠雲と呼ぶと言えるでしょう。

笠雲・レンズ雲の原因とは?湿った空気と強風が関係

このような不思議な笠雲は、何が原因で発生するのでしょうか。 これには湿った空気と強い風が必要となります。 上空にある湿った空気が山にぶつかると、風は強制的に上昇させられます。

上昇した空気は膨張して冷えたことで雲となり、その一方で風下側では風は下降して暖まることから雲は消滅します。 上昇した風が山頂で雲となり、風下で下降して消滅する、という現象が繰り返されることで、雲が山の上に止まって見えるだけで、実際は風が流れているのだと言えるでしょう。

このようなレンズ雲は山から離れた場所でも発生することがあります。 これは「つるし雲」と言って、山を越えた湿った空気が回転して続けることで、上昇時に雲を発生させます。 上昇時に雲となり、下降時に雲が消失、という回転する風の流れが、まるで上空に雲が止まっているように見えるのです。

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富士山の上に笠雲・レンズ雲が出ると雨が降る?

富士山が笠雲をかぶると、雨が降ると言われています。 これは、ただの言い伝えではなく、雨が降る理由があるのです。 笠雲ができる条件の一つとして、強風の発生が挙げられますが、強風は低気圧や前線のような悪天候の要因によって吹くことが多いと言えます。

つまり、笠雲が発生したから雨が降るのではなく、雨が降りそうなときに笠雲が発生するとも言えるのではないでしょうか。
そのため、世界的にもレンズ雲の発生は悪天候を知らせるものとして知られているそうです。

もし、富士山が笠雲をかぶっていた、レンズ雲を見た、ということがあれば、外出の予定を考え直した方が良いかもしれませんね。

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笠雲・レンズ雲のような不思議な自然は数多い

地球にはこのような不思議な現象が数々あります。 自然が見せてくれる、ちょっとした不思議や美しさは、私たちの心を豊かにします。 科学や芸術も、自然が見せてくれる神秘から始まったのです。

私たちが現在豊かな暮らしをしているのも、富士山の上にできた笠雲のようなちょっとした不思議のおかげと言えるかもしれません。 このような自然が失われないよう、私たちは環境に配慮した生活を心がけるべきでしょう。 ぜひ、ゴミの処分に困ったときや、電気やガスのようなエネルギーを使用するとき、環境に負担をかけない方法を考えてみてください。

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