ユニコーンのモデル?アラビアオリックスとは【絶滅動物シリーズ】

ユニコーンのモデル?アラビアオリックスとは【絶滅動物シリーズ】

人間は自らの利益を優先することで、多くの環境問題を引き起こしました。
環境問題だけではなく、種の絶滅についても同じことが言えます。
アラビアオリックスも人間の利益を優先する考えによる被害者です。
アラビアオリックスとは、どのような動物なのでしょうか。

アラビアオリックスとは

アラビアオリックスは、偶蹄目ウシ科オリックス属に分類される偶蹄類の動物です。
かつは、アラブ首長国連邦やイエメン、イラク、エジプトのような、アラビア半島もしくは中東に分布していましたが、それらの地域ではアラビアオリックスの野生個体は絶滅してしまいました。
オマーンの中央部にある、アラビアオリックスの保護区には野生に近い状態で、アラビアオリックスが生息しています。

アラビアオリックスと言えば、白い毛衣と、少しだけ後方に曲がった真っ直ぐな角です。
この特徴的な角があるからか、アラビアオリックスは伝説上の生き物であるユニコーンのモデルだとも言われているのです。
砂漠に生息するアラビアオリックスですが、その白い体は太陽光線を反射して熱を吸収しにくいと考えられています。
植生は植物を好み、草や木の芽、茎、果実などを食べて生活し、寿命は20年以上だと言われています。

野生個体の絶滅

アラビアオリックスが絶滅した理由は、その立派な角でした。
もともとアラビアオリックスは、生息地で食用や薬用、毛皮が利用されることがありましたが、その角を目的として、人間に乱獲されてしまいます。
そして、1972年にアラビアオリックスの野生個体は絶滅してしまいます。

しかし、減少していたアラビアオリックスを1962年からアメリカのフェニックス動物園が集めていました。
1980年からは飼育下で繁殖されたアラビアオリックスが野生に再導入されていますが、絶滅の危機に瀕していることは変わりません。
なぜなら、アラビアオリックスは未だに密猟の犠牲となっているからです。
そんなアラビアオリックスを守る場所が、オマーンの中央部に存在しますが、そこでも彼らは安らかに生活ができているわけではないようです。

アラビアオリックスの保護区

オマーンにはアラビアオリックスを野生に近い状態で保護・育成する保護区が存在します。
そこで生活するアラビアオリックスは、1982年にオマーン国王カーブース・ビン=サイードが、アメリカ動植物保護協会から、譲り受けた個体たちです。

しかも、そのアラビアオリックスの保護区は、1994年に世界遺産にも登録されました。
これは生物多様性の保全にとって重要な場所であると判断され、登録されたはずでしたが、2007年には登録が抹消されてしまいます。
世界遺産の登録を抹消されたのは、このアラビアオリックスの保護区が世界で初めてのことでした。

アラビアオリックスの保護区は、1996年までに400頭までアラビアオリックスの繁殖に成功しました。
しかし、その後は取締が不十分だったことから、密猟によって個体数を減らしてしまいます。
そのことで、世界遺産委員会はアラビアオリックスの保護区が世界遺産としての価値が失われてしまった、と判断してしまったのです。
このような経緯もあり、今もアラビアオリックス絶滅の恐れが、未だに残り続けているのです。

利益を優先する人々

アラビアオリックスは、利益を優先する人々が密猟と言う手段によって、その個体数を減らしてしまったと考えられます。
今の人間社会では利益を出すことは重要なことです。
しかし、それによって傷付き、失われてしまう動物は多く存在するのです。
それは人間にとっても同じことが言えるでしょう。
利益を優先したことで、環境問題が悪化し、人間が生活する場を失ってしまうことも考えられるのです。
私たちの生活の中でも、ちょっとした得を優先したり、手間を避けたりすることで、環境に負担をかけてしまうことがあるかもしれません。
ぜひ、一度生活を見直してみてくださいね。

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