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中津川のソーラーフェスはエコなロックフェス!未来の発電を考えよう

中津川のソーラーフェスはエコなロックフェス!未来の発電を考えよう

岐阜県中津川市で開催されている「中津川 THE SOLAR BUDOKAN(ソーラーブドウカン)」をご存知でしょうか。3万人以上を動員する野外ロック・フェスティバルで、なんと会場に設置された500枚以上のソーラーパネルと、蓄電池だけでコンサートを行うソーラーフェスなんです!

しかしこのソーラーフェスが開催された背景には、東日本大震災の原発問題があります。今や、個人で電気を自由に選べる時代。自然エネルギーの賛同を呼びかける、中津川のソーラーフェスの取り組みとはどのようなものなのでしょうか。

ソーラーフェスに込められた想いを知ることで、電気の選び方を考えるきっかけになるかもしれません。

中津川のソーラーフェス「中津川 THE SOLAR BUDOKAN」とは?

「中津川 THE SOLAR BUDOKAN」は、2013年から岐阜県中津川市の中津川公園内特設ステージでおこなわれている、野外ロック・フェスティバルイベントです。7回目の開催となった2019年9月28日、29日には、「Dragon Ash」「木村カエラ」「Char」「打首獄門同好会」などの人気アーティストが参加しました。

中津川のソーラーフェスの特徴は、フェスに必要な電気をすべてソーラー発電でまかなうこと。フェスが開催される前に、ソーラー発電した電気を蓄電池に充電しておき、さらにフェス当日に500枚以上のソーラーパネルを会場に設置します。

ソーラーパネルで発電された電気と蓄電池の電気だけで、コンサートの音響や照明などの電気をまかなっているのです。コンサート以外の運営に必要な電気に関しては、グリーン電力証書を購入することで間接的にソーラー発電を利用しています。

グリーン電力証書とは、太陽光、風力、バイオマス、地熱、水力などの自然エネルギーを利用して発電したエネルギーの「環境価値(CO2排出削減など)」部分を証書化したもの。自然エネルギーを発電したくても設備のない企業は、グリーン電力証書を購入することで、自然エネルギーを利用したとみなされます。さらにグリーン電力証書の購入料金は、自然エネルギーで発電する企業に渡るため、自然エネルギーの普及に貢献できるのです。

「中津川 THE SOLAR BUDOKAN」はソーラー発電を利用して、自然エネルギーの普及に貢献するロック・フェスティバルなのです。

中津川のソーラーフェスが開催されたキッカケ

それでは、中津川のソーラーフェスは、なぜ100%ソーラー発電の電気で開催することになったのでしょうか。その背景について、ご紹介します。

東日本大震災の「原発事故」が最初のキッカケだった

中津川でソーラーフェスが開催されたきっかけは、2011年3月11日におきた、東日本大震災の「原発事故」でした。震災直後、ロックバンド「シアターブルック」のボーカル兼ギターの、「佐藤タイジ」さんは、被災地へ支援物資を届ける活動を開始します。

当時の佐藤タイジさんには、日本武道館でライブを行う夢がありました。しかし震災後の自粛ムードで、日本武道館でのライブ開催は難しくなってしまったのです。それでもミュージシャンとして日本武道館のライブ開催を実現したかった佐藤タイジさんは、ライブをソーラー発電で行うことを発案します。

今まで通りのライブを行うのでは、震災前となにも変わらない。ライブで使う電気をソーラーで発電すれば、震災にとって意義のあるものになるだろうと考えたのです。

日本武道館ライブを100%ソーラー発電の電気で実現

日本武道館ライブで必要な電気を100%ソーラー発電でまかなうことには、「原子力発電に替わるエネルギーとして、自然エネルギーを普及させたい」という願いが込められていました。しかし武道館ライブを「原発反対運動」にしてしまっては、ネガティブなイメージになり、続けていくことが難しくなると考え、「自然エネルギー賛成運動」の場としたのです。

武道館ライブをソーラー発電した電気のみで行うことは、容易ではありませんでした。しかし2012年12月、佐藤タイジさんは1万人以上収容できる日本武道館のライブ「THE SOLAR BUDOKAN 」の電力を、ソーラー発電の電気のみで行うことに成功したのです。

中津川の企業がソーラーフェスに賛同して協力

佐藤タイジさんには、ソーラー発電の利用を日本武道館ライブだけで終わらせたくないという思いがありました。そんなとき、「enenova蓄電池」をつくる中央物産という企業がソーラーフェスに協力したいと声を上げたのです。

中央物産の本社が岐阜県の中津川市であったことから、日本初の野外ソーラーロック・フェスティバル「中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013」を、中津川で行うことになりました。「enenova蓄電池」は、中津川のソーラーフェスのメインバッテリーシステムになったのです。

日本初の野外ソーラーロック・フェスティバルの地となった中津川は、偶然にも「日本の野外フェス発祥の地」であり、「核兵器廃絶宣言都市」でした。そんな偶然が相まって、ソーラーフェスは中津川に自然となじんでいったのです。

ソーラーフェスの成功で未来の発電のあり方を訴える

中津川のソーラーフェスの特設ステージは、「レヴォリューション」「リデンプション」「リスペクト」「リアライズ」「レジリエンス」の5つのステージのほかに、DJブースや子どもが遊ぶ施設、深夜のステージや屋台などの施設があります。それらの施設の電気をすべてソーラー発電でまかない、無事成功させたのです。

佐藤タイジさんは、「エネルギー政策の素人が太陽光でフェスをやれるのだから、国のリーダーが立ち上がったらどれだけのことができるのか」と、未来の発電のあり方をフェスで訴えかけています。

中津川ソーラーフェスのソーラーシステムは家庭のソーラー発電の仕組みと変わらない

昼から夜まで開催されるソーラーフェスの電気を発電するシステムは、どのような仕組みなのでしょうか。ソーラーフェスのソーラー発電システムは、以下の4つの設備で構成されています。

  • ソーラーパネル
  • 蓄電池
  • チャージコントローラー(蓄電池を充電)
  • インバーター(電気を直流から交流に変換する)

実は、家庭用のソーラー発電と変わらない簡単な仕組みなのです。約500枚のソーラーパネルで、約445kWの電気を発電し、蓄電池には事前にソーラー発電の電気を充電。ソーラーの電気の供給がストップしたときのために、再生利用可能な植物油を燃料にしたバイオディーゼル発電機を、バックアップ電源として用意しています。

フェスほどの大規模な発電には、難しい仕組みが必要なのだろうと思いますが、意外に簡単な仕組みで発電が可能なのです。中津川のソーラーフェスは、ソーラー発電の可能性を学べる機会でもあります。

参加アーティストの年齢層が幅広いため、観客も子どもからお年寄りまで幅広いことも中津川のソーラーフェスの特徴です。そのため、幅広い年代に自然エネルギーについて知ってもらう機会になっています。まさに中津川のソーラーフェスは、「自然エネルギー賛成運動」として貢献しているのです。

エコなフェスの想いに触れて未来の発電のあり方を考えてみよう

中津川フェスは原発反対運動ではなく、自然エネルギー賛成運動です。東日本大震災をきっかけに、これまでの原子力発電から自然エネルギーの活用を考えるための貴重なイベントとなっています。主催者の佐藤ケイジさんがフェスに込めた熱い想いに触れて、持続可能な未来の発電のあり方について考えてみませんか。

参考:THE SOLAR BUDOKAN 2019 太陽光から生まれた電気でロックフェスを!

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