鳥の糞を対策するには?意外な危険性や適切な掃除方法

私たちは自然から多くの恩恵を受けていますが、たまに困ったものを受け取ってしまうことはないでしょうか。 例えば、鳥の糞がその一つではないでしょうか。自宅のベランダや窓、気付いたら鳥の糞で汚れている…そんな被害を受けた人もいるでしょう。
鳥の糞は、人の生活にとって危険性があり、しっかりと掃除と予防を心がける必要があります。 鳥の糞の危険性や対策をご紹介します。
目次
鳥の糞は早めに対策!放置が危険な理由とは
窓やベランダに鳥の糞が付着していたので、掃除をしたら、翌日にも同じ場所に鳥の糞が…なんて経験はないでしょうか。 鳥の糞で自宅が汚れても、見た目を気にしなければ問題ない、と考える方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
鳥の糞は見た目が汚れてしまうことはもちろん、人の健康を害する恐れや、建造物の寿命を縮めてしまう恐れまであるのです。 鳥の糞による危険とは、どのようなものがあるのでしょうか。
アレルギーや感染症の恐怖
鳩やカラスのような野生の鳥が排出する糞は、多くの雑菌や病原菌が含まれています。 細かい糞がチリとなって宙に舞い、これを吸い込んでしまうと、アレルギーや鳥インフルエンザのような感染症にかかってしまうことがあります。 高齢者や妊婦など、免疫が下がっている人は、特に危険性があるので、注意する必要があるでしょう。
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建造物への被害
鳥の糞は酸性分が含まれています。そのため、金属を腐食させてしまいます。 少量であれば問題はありませんが、数が多く、期間も長い場合は、金属の腐食から、建築物を劣化させてしまいます。 海外では、鳩の糞で橋崩落事故が起こったこともあり、とても油断ならないことなのです。
鳥の糞によって害虫が発生することも
鳥の糞が恐ろしいことは、害虫まで呼び寄せてしまうということです。 害虫の代表とも言えるゴキブリは、鳥の糞まで餌とします。そのため、鳥の糞を放置してしまうことは、ゴキブリの餌を用意することと変わらない、と言えるでしょう。 このように、鳥の糞はいくつもの被害が考えられる、恐ろしいものなのです。
鳥の糞の対策方法とは?掃除編

鳥の糞は大変危険であるため、もし窓やベランダに付着していれば、すぐに掃除をするべきでしょう。 しかし、鳥の糞の掃除は意外に厄介です。注意する点を把握した上で、適切に掃除をしましょう。
鳥の糞の掃除で注意すべき点
鳥の糞は前述したように、アレルギーや感染症の危険を持っているため、絶対に素手で触ってはいけません。 そのため、掃除にはゴム製の手袋を用意し、舞い上がった糞のチリを吸い込むことがないよう、マスクも着用しましょう。
また、風が強い日の掃除は避けましょう。風が強いと糞が舞い上がりやすくなり、吸引の恐れや、服に付着してしまう、室内に入り込むことがあるからです。 それから、糞の掃除に使った道具は、一度使ったら捨てた方が安全です。なぜなら、道具に病原菌が付着しているかもしれないからです。
鳥の糞を掃除するために準備するもの
鳥の糞を掃除するために、準備しておきたい掃除道具は以下のようなものがあります。
- ビニール手袋、またはゴム手袋
- 使い捨てのマスク
- ゴミ袋
- 古布や古新聞紙
- ぬるま湯が入ったバケツかペットボトル
- 消毒用エタノールスプレー
- 次亜塩素酸ナトリウムスプレー
鳥の糞の掃除方法
それでは、これらの道具を使って、実際に掃除をしてみましょう。必ず手袋とマスクを装着することも忘れないように。 手順は以下の通りです。
乾燥してこびりついた糞を水でふやかす
このとき、水分をかけすぎてしまわないよう注意しましょう。後で拭きとるのが大変になってしまうためです。 湿らす程度に水分をかけますが、範囲が広い場合は、ぬるま湯で湿らせた新聞を覆いかぶせると簡単です。
柔らかくなった糞を拭き取る
柔らかくなった糞を古布、もしくはキッチンペーパーなどを使って拭き取りましょう。 使ったものは必ずゴミ袋に入れるよう注意が必要です。
スプレーで消毒する
糞を拭き取ったら、エタノールスプレーを使って消毒しましょう。 汚れが落ちにくい箇所には、次亜塩素酸ナトリウムスプレーを使うと効果的です。 ただ、次亜塩素酸ナトリウムスプレーをかけると変色や腐食してしまう材質もあるので、注意が必要です。
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鳥の糞の対策方法とは?防止編

鳥の糞を綺麗にしても、また鳥がやってきて、汚されてしまったら、ショックでたまらないですよね。 今度は鳥が近寄ってこないための対策をしたいところです。 鳥の糞による被害を防止するには、どのような手段があるのでしょうか。
CDなどで光の反射を使う
鳥よけと言えば、田んぼや畑でCDが吊り下げられているのをよく見ますが、あれは本当に効果があるのでしょうか。 なぜ、CDを吊り下げているのかと言えば、鳥は太陽の光のように強い光の反射を嫌うからなのです。
だとしたら、光を反射するCDを吊り下げることは効果的なのでは…と思ってしまいますが、鳥も学習するため、少しずつ効力は落ちていきます。 急場凌ぎにはいいかもしれませんが、根本的な解決には至りません。
磁石を設置する
鳥は地球の磁場を頼りに飛ぶ、という習性があります。 そのため、磁石を設置することで、鳥の方向感覚を狂わせ、近寄らせないようにする、という手段があります。 しかし、鳥は磁場だけでなく、視覚や太陽の位置を利用して飛ぶことから、磁石だけでは大きな効果は望めないかもしれません。
超音波
鳥が近付くと、センサーが感知して、自動で人には聞こえない超音波を発生する機器があります。 防水対応のものや、コンパクトなものもあるため、とても便利な機器のようですが、実は効果的とは言えないようです。 鳥が超音波を嫌がると言う科学的な根拠がなく、効果もバラつきがあり、機器も決して安価ではないからです。
また、人には聞こえない超音波ですが、人によっては不快感やストレスを溜めてしまう場合もあります。
忌避剤
鳥が嫌う臭いを含む、忌避スプレーや固形忌避剤が存在します。 これも一時的な対策にはなりますが、通気性のいいベランダなどでは、すぐに臭いが拡散されてしまいます。 定期的にスプレーを撒いたり、交換したりする必要があります。
鳥よけネット
鳥よけネットを設置することで、ベランダなど鳥が近付く場所を守ることができます。 ネットの隙間からも鳥は侵入してくるので、隙間には注意しながら、しっかりと固定しましょう。
また、マンションの場合は大家さんが外観を気にして、鳥よけネットの設置を禁止していることもあります。 設置を検討するなら、まずは大家さんに許可を取るといいかもしれません。
鳥の糞対策は業者へ依頼も検討しよう
このように、鳥の糞の対策は簡単ではなく、掃除だけでも知識と労力が必要となることでしょう。 中途半端に対策してしまうと、すぐに鳥たちが戻ってきて、再び糞で汚されてしまう…ということもあるかもしれません。
もし、個人で鳥の糞の対策を行うのが難しいと感じたら、プロの業者に依頼することを検討しましょう。 プロの仕事であれば、しっかりと糞を掃除し、再発も防止してくれます。
鳥の糞は対策必須!ただ鳥のせいではない
鳥の糞で大切な住まいが汚されてしまうことは、とても残念なことで、鳥の鳴き声を聞くだけでも、腹立たしい気持ちなるかもしれません。 しかし、鳥は悪意があって行っているわけではありません。 私たち人間が、自然を削り、動物たちの居場所を奪い続けたことで、彼らは仕方なく人間の生活圏で過ごしている、とも考えられるのです。
実際に、クマやイノシシが都市に降りてきて、騒ぎになるのも、人間の活動によって居場所が奪われたことが関係しています。 人間が起こした環境問題により、人間と動物の距離が近くなってしまった、ということを忘れてはなりません。
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