ブックオフが新ブランド「REMARKET」をオープン!モノの循環を親子で学べる空間

ブックオフが新ブランド「REMARKET」をオープン!モノの循環を親子で学べる空間

ブックオフコーポレーション株式会社は、新しいサービスブランド「REMARKET(リマーケット)」を2021年3月5日にオープンしました。 今まで以上に環境配慮やSDGsが重要視される、これからの時代にブックオフが開始する新たなサービスとは、どういったものなのでしょうか。

ブックオフコーポレーション株式会社の執行役員 兼 仙台支社支社長、保坂良輔さんにREMARKETのサービス内容や、これからのビジョンについてお話を伺いました。

ブックオフが新ブランド「REMARKET」を立ち上げ

――「BOOKOFF SUPER BAZAAR(ブックオフ スーパーバザー)17号前橋リリカ店」にオープンした、新ブランド「REMARKET」ですが、どういった経緯で立ち上げられたのでしょうか。また、どのようなコンセプトを持っているのでしょうか。

REMARKETは不用品の「使い方を創造し、捨て方をデザインする」というコンセプトで、モノファクトリーさんと協業する形で立ち上げました。 きっかけは、1年半前に私が前橋リリカ店を担当したときのことです。前橋リリカ店は1,700坪という全国のブックオフの中でも1番広い面積を持っているのですが、使われていないスペースがあり、これを何かに使えないかと考えていました。

このとき、ブックオフは創業から30年を迎えようとし、新たな目標を掲げなければならない時期でもありました。ブックオフは業界のリーディングカンパニーとして、リユースの開拓と拡大に貢献してきた自負はありますが、次の30年に向けて新たなテーマを模索しなければならないタイミングだったのです。 これからは、環境配慮やSDGsがより重要になる時代です。そんななか、ブックオフが社会に対してどのような形で役割を果たし、SDGs達成に貢献していくのか。それは、私たちにとって命題と言えます。

ブックオフコーポレーション株式会社の執行役員 兼 仙台支社支社長、保坂良輔さん。

そんなとき、目に留まったのがモノファクトリーさんの「循環を前提とした社会の構築」という取り組みでした。モノファクトリーさんは、99%のリユース・リサイクル率を実現し、ほとんどの廃棄物を再循環させています。 一方、ブックオフの強みは、古書や古本といった、ある意味マニアな世界をエンタメ化し、一般に浸透させることで、リユースを広めてきたことです。 この双方が合わさったときに、何か新しい価値観を世の中に提供できるのではないかと考え、REMARKETのプロジェクトが立ち上がりました。

つまり、会社の目指す方向性と、モノファクトリーさんの取り組みが一致したことで、REMARKETは誕生したと言えます。

REMARKETは循環型社会を五感で体験できる空間

REMARKET店舗の3Dモデル。再生ボタンを押してタップやクリックで操作することで、実際に店舗へ行ったような体験ができる。

――REMARKETは今までのブックオフとは、どのような違いがある店舗なのでしょうか。

通常のブックオフは、本やCD、ゲームなど、どちらかと言えば個人で楽しむ商材を提供するサービスと言えますが、REMARKETは家族で楽しめることが大きな特徴です。 今までもファミリー層をターゲットとした、BOOKOFF SUPER BAZAARがありました。 BOOKOFF SUPER BAZAARは、本やCDだけでなく、中古アパレルからスポーツ用品も取り扱う、1,000坪クラスの超大型店ですが、REMARKETはこれとも少し違った意義を持っています。

それは、五感を通じてモノの循環を学び、親子で体験できる、ということです。 REMARKETが取り扱う商材は、レトロなラジカセや電話機などのリユース品、廃材を使ったアップサイクル品、分別や解体された廃材などのリサイクル素材です。 レトロなリユース品は、全世代の趣味趣向が雑多に入り混じり、アップサイクル品やリサイクル素材は、モノの大切さや寿命を感じることもできます。そのため、REMARKETでは親子で会話しながら、モノの循環を学べます。 売り場のデザインも、リサイクル素材や廃材など環境に配慮したもので、REMARKETのテーマを感じられるような空間作りを意識しています。

株式会社浜屋が提供する中古レトロ家電。五感を通じてモノの循環を学べる空間となっている。

また、土日に開催されるワークショップは、パソコンを解体することでモノの構造を知り、それが廃棄物ではなく素材であることを学べます。 ワークショップも親子で参加が可能です。小学生や中学生といった時期に体感することは、これからの価値観に関わる大事なことなので、REMARKETを通じて循環型社会の大切さを感じてもらいたいと思っています。

ブックオフは、リアル店舗が商売の基礎になっているので、REMARKETもそこでしか感じられない体験ができる場所として、地域に提供していきたいと考えています。 そのため、REMARKETはリユースや循環型社会の大切さを学ぶ場として提供する、という意味合いが強いものです。

REMARKETがもたらす新たな価値観

――REMARKETによる体験は、私たちの価値観にどのような影響をもたらすのでしょうか。

ブックオフは今まで本を始めとするさまざまな商材をエンタメ化し、リユースというジャンルを一般に浸透させることに成功してきたと考えています。 それと同じように、お客様にモノの循環を楽しんでいただくことで、結果的にモノに対する考え方を深めてもらうことが、REMARKETの存在価値を作っていく上で理想的な流れです。 環境配慮やSDGsを上段から伝えるのではなく、売場を通してモノの循環やリユースに親しみを持ってもらう。それが一般に浸透し、結果として廃棄物の削減や二酸化炭素の削減といった社会貢献につながれば、一定の役割があると言えるのではないでしょうか。

REMARKETはリサイクル素材やリユース品を楽しめる空間。モノの循環を楽しむことで結果的に価値観が変われば理想的だと保坂さんは語る。
株式会社モノファクトリーが提供する廃材。まだ利用できるものはREMARKETによってリユースされる。

――REMARKETの今後の展開について教えてください。

今のところは2店舗目の予定はありません。現時点では、リサイクルもリユースも体験できるREMARKETを、前橋リリカ店以外でオープンすることは、スペース的に難しいと考えています。 考えられるとしたら、廃材を使ったアップサイクル品だけ、レトロなリユース品だけ、と切り取った形でREMARKETの屋号をブックオフの店舗の一角で紹介することです。 超大型店のBOOKOFF SUPER BAZAARは全国に存在するので、循環型社会の重要性を発信する場として展開するかもしれません。

他には、オフィス家具の買取と販売のマッチングといった、BtoBのサービスを進めています。今はプロモーションも行っていませんが、問い合わせは受け付けています。 あとは、期間限定でモノファクトリーさんとイベントを開催するなど、どのように運営していくか話し合っている段階です。

リユースや循環型社会の魅力をREMARKETで体験

――最後に、リユースの魅力や楽しみ方を教えてください。

リユースの魅力と言うのはやはり、何があるのかわからない、というワクワクやモノとの出会いが面白いと思っています 店舗にやってくることで初めて発見がある。探すことも楽しく、何かを見つけたら喜びを感じる。気に入ったものがあれば、試しに買って、また売りに行く、という循環を生みます。

リユースの魅力を感じさせるレトロな電話。

そういうところはREMARKETも変わりません。店舗にやってきて、リユース品やリサイクル素材を通じて、モノの大切さ感じる。 このようなモノの循環をリユース業界の一員として今後も大事にし、REMARKETがそれまでとは違う角度で、モノ循環の楽しみ方の1つになれば、また面白いものを提供できるのでは、と考えています。

BOOKOFF SUPER BAZAAR 17号前橋リリカ店 → https://www.bookoff.co.jp/shop/shop20459.html

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