エコツアーとは?歴史や経緯など取り組みをご紹介

エコツアーとは?歴史や経緯など取り組みをご紹介

忙しい日が続くと、たまには自然の中でリフレッシュしたい、と思うことはないでしょうか。 自然を楽しみたいのであればエコツアーに参加してみると良いかもしれません。

エコツアーならば、しっかりと自然を理解した上で、楽しむことができます。 エコツアーとはどういうものか、おすすめのスポットと共にご紹介します。

エコツアーとは?観光が環境保全に

エコツアーとは、エコロジーの略である「エコ」、旅行を意味する「ツアー」を合わせて作られた言葉です。 その言葉から想像できるように、自然を観察、体験しながら、環境に優しく自然を楽しめる旅行です。

これはエコツーリズムとも言われ、環境保護や遺跡保存のために基金を寄付することが目的で広まりました。 そのため、自然を守りつつ、自然を楽しめることが最大の特徴とも言えます。

また、山や海、森などの自然をプロのガイドが案内してくれるケースが多いことも特徴です。 プロのガイドが解説してくれるため、不用意に自然を傷付けてしまう心配もなく、安心して楽しめます。 中には、植林や田植えなどを体験できるツアーもあり、文化的な側面だけでなく、作業そのものを楽しめるのです。

エコツアーのメリットとは?環境保護や持続可能性に貢献

エコツアーに参加するメリットはいくつかあります。 まずは先述したように、エコツアーの料金の一部が環境保護に使用されることです。ツアーに参加することで環境保護に貢献できるのであれば、大きなメリットと言えるのではないでしょうか。遺跡訪問や博物館の入場料も文化保全に役立てられます。

他にも、エコツアーは観光地を支える現地の人々に貢献します。エコツアーによって地元の企業や宿泊施設を利用されれば、現地の人々の収入となり、持続可能な観光につながるのです。

これも先述したことではありますが、プロのガイドに案内してもらえることも大きなメリットです。安全に観光できるだけでなく、そのエリアの自然や動植物について学べる、という大きなポイントがあるからです。

そして、エコツアーを体験することで、環境への意識も変わることでしょう。それは、自身の生活や社会の在り方など考え直すきっかけとなります。さまざまなことに意識を向けられることになれば、エコツアーは自身の成長にもつながる、と言えるでしょう。

エコツアー誕生の経緯と歴史

エコツアーはどのような経緯や背景があって登場したのでしょうか。

1980年代後半、環境問題への意識が高まったことで、観光は環境保全について学ぶことでもあると認識され始めました。 同時に、大衆による観光活動が自然環境を破壊する要因である、ということも認識されます。 特に、途上国では観光が開発から自然を保護し、さらに資源を得られることから、貧困を原因とする環境破壊を防止する面も注目されるようになりました。

日本でも、1990年頃から屋久島のような観光地でエコツアーを実施する民間事業者が登場し始めます。 1991年には「沖縄におけるエコツーリズム等の観光利用推進方策検討調査」が、環境庁(当時)によって実施され、エコツーリズムに関する調査が開始されました。 1990年代後半になると、日本エコツーリズム推進協議会などの民間推進団体が次々と設立され、エコツーリズムの普及の動きが加速していきます。

そして、環境省は2003~2004年にかけて有識者と関係府省で構成するエコツーリズム推進会議を開催。国をあげたエコツーリズム推進が始まります。 2007年、エコツーリズムに関する枠組みを定めた「エコツーリズム推進法」が成立し、2008年4月から施行されました。

国内で人気のエコツアーとは?

それでは、どのような場所でエコツアーは行われているのでしょうか。 人気のエコツアーをご紹介します。

千尋岩

千尋岩のエコツアー

小笠原諸島にはハートロックと言われる岩があります。 ハートの形に見える岩だから、ハートロックと呼ばれますが、正式名は千尋岩と言います。

この千尋岩の上を目指して、小笠原の森を歩くツアーは大変人気があります。 森の自然はもちろんですが、千尋岩の上から見る海の景色も美しいと評判です。

利尻島

利尻島のエコツアー

北海道の北部に浮かぶ利尻島。 北海道の銘菓として有名な、白い恋人のパッケージに描かれた山は、この島にある利尻山です。 パッケージと同じアングルが見れるオタトマリ沼や、珍しい湿地性植物をたくさん観察できる南浜湿原が有名です。

能登島

石川県の能登島では、ナイトスノーケリングによる夜行性生物の観察が人気です。 能登島のそわじ浦では、ウミホタルの発光で海が輝き、星空も美しいことから幻想的な景色を体験できます。

白神山地

青森県と秋田県にまたがる白神山地。 ここでは、世界遺産の手つかずの自然の中をガイドしてもらえます。 世界最大級の規模で分布するブナ林はもちろん、十二湖や暗門の滝なども見所です。

鳥取砂丘

鳥取砂丘のエコツアー

日本最大の砂丘として知られる鳥取砂丘。 ここでは砂の上でボードを走らせるサンドボードが楽しめます。 砂の斜面をボードで降りる爽快感に病みつきになる人も多いようです。

小岩井農場

岩手県の小岩井農場でもエコツアーが開催されています。 畜産から林業まで、小岩井農場の歴史と現在を深く知ることができるでしょう。

石垣島

石垣島では沖縄の海を堪能できます。 シュノーケリングで魚や珊瑚を鑑賞し、マングローブの森をカヤックで探検することも。 絶景の山登りも体験できるため、とことん自然を満喫できるでしょう。

エコツアーの参加はマナーを守って

このように、日本国内だけでも各地で様々なエコツアーが楽しめます。 しかし、近年では観光客のマナーの悪さによって、観光地の自然が損なわれてしまうケースが多々あります。

エコツアーであれば、ガイドも付くため安心ではありますが、ちょっとした気の緩みで自然を汚してしまうかもしれません。 このようなエコツアーに参加するときも、しっかりとマナーを守り、ルールの範囲で楽しめるように心がけてみてください。

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