追跡!不用品回収業者~回収後のブラウン管テレビの行方を追ってみた
不用品回収業者によって、回収されたものがどこへ行くのか。 追跡!不用品回収業者~回収された自転車はどこへ?行方を追ってみた 不用品回収業者が回収したものは、実は海外で役立っていたと以前の記事で紹介致しました。
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その行方を調査する「追跡!不用品回収業者シリーズ」3弾となります!
前回は自転車の行方を追いました。
ブラウン管テレビとは?
テレビといえば、かつてはブラウン管テレビを指しました。
ブラウン管とは、電気信号を光学像に変換する電子管のことで、テレビ以外にもパソコンのディスプレーやオシロスコープなどにも使われていました。
ちなみに余談ですが、動画共有サービスでおなじみのYouTubeの「Tube」はブラウン管(テレビ)を意味しています。
21世紀に入ると液晶テレビの急速な普及によりその座を奪われ、日本では2011年の地上波デジタル放送への完全移行後、その姿を見かけることはほとんどなくなりました。
今の子供たちの中には、その存在すら知らない子もいることでしょう。
では、ブラウン管テレビたちはどこへ行ってしまったのでしょうか?
不用品回収業者が回収したブラウン管テレビ
まず、基本的に廃棄されるブラウン管テレビについては家電リサイクル法に則りリサイクルされることになりますが、不用品回収業者の回収するブラウン管テレビは廃棄目的ではなくリユース(再使用)されることが前提となります。
不用品回収業者の回収したブラウン管テレビの多くは輸出業者を通して海外に輸出されています。
輸出業者の浜屋によると、地デジ完全移行の2011年で年間130万台のブラウン管テレビが不用品回収業者によって持ち込まれ、そして海外に輸出されたとのことです。
回収されたブラウン管テレビはどこへ輸出される?
ブラウン管テレビの多くはフィリピンに輸出されています。
フィリピンでは、昔からの修理技術等も確立されており、需要の予測も立つため、確実に売り手にとっても計算のできる商品であることからも人気があるようです。
マニラではまだまだ所得水準の低い人々がたくさんいて、ブラウン管テレビに需要がいまだ旺盛なことに加え、日本からの輸入量も激減(もう生産していないため)しているので、争奪戦になる程の人気ぶりだそうです。
日本からコンテナで運ばれてきたブラウン管テレビを降ろしている様子です。
笑顔で嬉しそうですね!
店頭販売前のメンテナンスの様子です。
こちらも笑顔が印象的です!
画面を研磨しています!
中の基板をメンテナンスしています!
動作確認をしています!
店頭に並べられたブラウン管テレビです。
日本のブラウン管テレビに現地の映像が映っています!
店頭のブラウン管テレビをじっと見ています!
ブラウン管テレビがフィリピンのお宅に届きました!
嬉しそうですね!
回収後も海外で活躍する日本のブラウン管テレビ!
不用品回収業者が回収したブラウン管テレビは、海を渡り、フィリピンの人々に笑顔を与えていました。
日本では不用となっても、国や地域が違えばまだまだ活躍する機会があったのです。
最後に、フィリピンで日本の中古ブラウン管テレビを輸入・販売している業者の方の言葉を紹介します。
「まだまだ中国製品は壊れやすい。もって数カ月ということが多い。日本からの中古家電は少し修理することであっという間に使えるようになってしまう。これだけのテレビが廃棄されてしまうのはとてもモッタイナイ。日本ではブラウン管テレビの発生が少なくなっているようだが、顧客からはまだか、まだかと催促がくる。これから先も是非買い続けたいと思っている。」