三宅島にいたアカコッコが減少した原因とは【絶滅動物シリーズ】

三宅島にいたアカコッコが減少した原因とは【絶滅動物シリーズ】

ある地域にしか生息していない珍しい動植物のことを固有種と言います。 アカコッコと言われる鳥も、日本の固有種ですが、絶滅の危機に瀕しています。 アカコッコはどんな地域に生息するどんな鳥なのでしょうか。

また、なぜ絶滅危惧種となってしまったのでしょうか。 日本の固有種であるアカコッコについて、ご紹介いたします。

絶滅危惧種の鳥「アカコッコ」とは?

アカコッコとは、スズメ目ツグミ科ツグミ属に分類します。

特徴的な名前ですが、漢字では「島赤腹」「赤鶫」などと表記され、その名が表す通り赤いお腹をしています。 その他の特徴としては、全長23センチほどで、目の周囲は黄色、雄の場合は頭部や喉の辺りが黒い羽毛に覆われ、雌の場合は頭部が褐色の羽毛で覆われていることが多い、と言われています。

常緑広葉樹林や農耕地などの二次林まで広く生息し、特に高木層が発達し、低木層が疎らなところを好みます。 食性はミミズを始めとする昆虫、タブノキ、クワ類の実も好んで食べます。

繁殖期は4月~7月で、植物の根や枯草を編んだお椀型の巣を木の上に作ります。 卵は一度に3~4個産むと言われています。

アカコッコの分布は三宅島が主

可愛らしさが想像できてしまうアカコッコですが、日本のどこに分布しているのでしょうか。

アカコッコの生息地は伊豆諸島とトカラ列島と言われ、冬季に伊豆大島や伊豆半島まで北上する個体もいるようです。 その中でも代表的な場所が伊豆諸島の三宅島です。

三宅島には「アカコッコ館」もあり、島にとって象徴とも言える存在なのです。 以前は、長崎県に属する「男女群島」や鹿児島県の「屋久島」でも確認されていたようですが、現在では絶滅してしまったと考えられます。

それでは、アカコッコはなぜ絶滅してしまったのでしょうか。 それは三宅島という生息地にも関係があるのでした。

アカコッコが減少する理由は?

アカコッコ減少の理由としては、まず挙げられるのが開発による生息地の破壊です。 開発によって、アカコッコの生息地となる常緑広葉樹林が次々と伐採され、人工林へと植え替えられてしまったのです。

次に、人間によって移入された二ホンイタチによる捕食も、アカコッコが減少した原因と言えます。 伊豆諸島南部の島々では個体数が多かったアカコッコですが、二ホンイタチが二度も移入されたことで、大きく減少してしまったのです。 なぜ、二ホンイタチを移入させたかと言えば、ノネズミによる農林業上の被害が著しかったため、防除対策のためでした。

1975年、国の天然記念物に指定されますが、アカコッコにさらなる不幸が襲い掛かります。それは活火山である三宅島の噴火でした。 特に2000年の噴火は大規模なもので、アカコッコ減少への影響が懸念されました。 絶滅に瀕しているにも関わらず、自然災害によって生息地も荒れてしまえば、アカコッコからしたら絶望的な状態だったと言えるのではないでしょうか。

絶滅危惧種に襲い掛かる災害

2016年、野鳥の会が行った調査によると、三宅島に生息するアカコッコの数は7,800羽だと推定されました。 これは2009年に行われた調査よりも、1.8倍ほど多かったと言われています。

アカコッコの生息数は回復が見られますが、減少の原因に人間による開発が大きく関わっていたことは忘れてはなりません。 三宅島の噴火のように、自然災害によって動植物が被害に合うこともあり、人が想定していたよりも早く絶滅してしまうことだってあるかもしれません。 私たちは、動植物の数を減少させてしまうことがないよう、気を付けて生活する必要があると言えるでしょう。

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