沈む国「ツバル」が抱える問題!原因は何が影響しているのか

沈む国「ツバル」が抱える問題!原因は何が影響しているのか

オセアニアに位置するツバルという国は、海面上昇により沈む恐れがある、と注目されています。 実際に、ツバルが沈むリスクとは、どの程度のものなのでしょうか。

また、ツバルは海面上昇だけに悩まされているわけではありません。 沈むツバルの環境問題をご紹介します。

沈むツバル!海面上昇の影響を受ける国

ツバルはオセアニアに位置し、4つのサンゴ礁に囲まれた島と5つの環礁からなる国です。 点在する島の面積は、合わせて26平方キロメートルと、決して広くはなく、世界で4番目に小さい国でもあります。 さらに、ツバルはインド洋にあるモルディブの次に海抜が低いという特徴もあり、最高点は4.5メートルで、3メートルを越える土地は珍しいほどです。

そのため、ツバルは海面上昇に対して脆弱であり、沈んでしまうのではないか、と懸念されています。 沈むツバルが注目され始めたのは、京都議定書の採択と同じタイミングでした。 当時、気候変動の影響による海面上昇で、ツバルという国が沈む、と衝撃的な報道がされ、著名人が多数訪問するなど、注目が集まったのです。

ただ、2018年には英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された論文で「1971年から2014年までの地形の変化を分析した結果、沈みつつあるツバルの国土面積が2.9%拡大している」と発表されました。 しかし、これは波や嵐によって打ち上げられた堆積物が要因となり、海面上昇による浸食を相殺したと考えられ、ツバルが海面上昇の危機から逃れられたわけではありません。 海抜の低いツバルにとって、気候変動は脅威であり、海面上昇によって沈没してしまうリスクは、変わりのないことだったのです。

ツバルが沈む原因は気候変動だけではない?

ツバルが沈む原因は、単純に気候変動だけではありません。 海抜が低い上に気候変動の影響を受ける、という自然的な要因の他にも、人間による土地の利用も大きく関係しています。 ツバルにもたらす、気候変動と人による影響、その両方を確認してみましょう。

気候変動による影響

ツバルは環礁(環状に形成される珊瑚礁)によって作られた土地であるため、珊瑚礁が大きな役割を果たします。 例え、海面が上昇したとしても、珊瑚礁が砂礫を供給すれば、ツバルがすぐに海面下に沈むことはないと考えられるのです。

しかし、地球温暖化によって珊瑚礁が劣化する白化現象が進み、島を形作る砂礫を供給が落ちているため、現在もツバルは沈没の危機に晒されています。

人間の活動による影響

第二次世界大戦中、ツバルの首都であるフナフティに、珊瑚礁の破片を用いた埋立地を使って、滑走路が建設されました。 しかし、1972年にツバルは大型のサイクロンに襲われ、大きな被害を受け、多くの人がフナフティへ移動する結果となり、かつては湿地であった滑走路周辺の低地に人家が増加します。 そのため、この土地の負荷や経年劣化を防ぐため、工事が必要ですが、それは行われていません。

これらが原因となり、市街地では通常より大きな大潮があり、満潮時になると、地中から湧き出してくる水によって浸水が起こります。 この現象は「キング・タイド(king tide)」と呼ばれ、フナフティは4~5年の周期で、この現象が起こると考えられています。

沈むツバルが悩む環境問題は他にも

ツバルは海面上昇によって沈んでしまうという恐れの他にも、いくつかの環境問題に悩まされています。 ツバルで起こっている環境問題とは、どのようなものがあるのでしょうか。

水資源問題

ツバルは水資源に悩まされる国でもあります。 ツバルは珊瑚礁が積み重なった国であるため、川が存在せず、地下に蓄積された雨水を頼るしかありません。 珊瑚礁の島は水が浸透しやすいため、地下には植物の根が張る淡水レンズと呼ばれる、淡水が集中した部分があります。

しかし、フナフティに滑走路が建設された際、珊瑚礁の基層の一部が破壊されてしまい、海面上昇の影響を受けたことから、淡水レンズの塩水化が起こってしまいました。 また、これらにより塩害が発生し、農地にもダメージが見られています。

ゴミ問題

ツバルはゴミ問題も注目されています。 ツバルには処理施設がなく、多くのゴミは島の北端にあるスペースに廃棄されていました。 ただ、2019年にはEUの支援によってリサイクル施設が完成し、ビン、ペットボトル、缶が分別されていますが、リサイクルには至らず、ただ保管されている状態となっています。

エネルギー問題

ツバルはエネルギー不足により、停電が年に数回起こり、電気代も高く設定されています。 首都のあるフォンガファレ島は火力発電が7割ですが、他の島では太陽光発電を利用しています。 ツバルは2025年までにすべての電気供給を再生可能エネルギーにする、という目標を抱えていますが、それを達成するには資金面や技術面の壁だけでなく、塩害による機械の故障なども妨げになっています。

ツバルの他にも沈む国や島が存在する

気候変動によって、沈み恐れがある地域はツバルだけではありません。 ヴェネチアやマーシャル諸島、ハワイのワイキキビーチなど、いくつもの地域が水没するかもしれない、と懸念されています。 これらの問題は、私たちが個人で解決できるものではありません。

しかし、社会全体が変わるために、個人がこのような問題に対し、向き合い、発信する必要があるでしょう。 このような環境問題や、リサイクル・リユースの取り組みを耳にしたら、ぜひ多くの人に伝えてみてください。

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