ホッキョクグマがロシアで村を襲撃!凶暴化した原因は地球温暖化か
白く美しい体毛のホッキョクグマ。
可愛らしい姿を想像しますが、クマはクマであって、襲われたりしたら大変なことになるでしょう。
しかし、ロシアでは50頭以上のホッキョクグマが村を襲撃する事件があったと話題になっています。
ホッキョクグマたちに何があったのでしょうか。
村を襲撃するホッキョクグマ
動物園で見るホッキョクグマの姿は、のんびりした様子でとても愛らしいものです。
しかし、それは動物園で見たときに限ります。
実際にホッキョクグマが檻もなく、正面に現れたら恐怖でしかありません。
ロシア北東部にある町、ベルーシャ・グバでは、実際にホッキョクグマが住宅やオフィスに侵入し、人に襲い掛かる事件がありました。
しかも、その数は50頭以上だったそうです。
犬や車によって、ホッキョクグマを追い払おうとしても、慣れてしまったのか、まったく効果がなく、お手上げの状態なんだとか。
その地域では、約3000人が暮らしていますが、家から出るのも恐ろしい状態になっているようです。
最悪の場合は殺処分?
これほどの数のホッキョクグマが押し寄せたことは、今までになかったと住民は語っています。
しかも、ホッキョクグマたちは明らかに人を追い回すような攻撃的な姿勢で徘徊しているようです。
ホッキョクグマは国際自然保護連合のレッドリストで、絶滅の危険性があると分類されています。
そのため、銃を向けるのは憚れることでしょう。
専門家のグループによって、対処法が検討されていますが、最悪の場合は銃の使用もやむを得ないとの意見もあるようです。
住民からすれば、一刻も早くこの恐ろしい状況から解放されたいことに違いありません。
しかし、絶滅が危惧される動物を殺処分してしまうのも、苦々しい結末となることが想像できます。
こちらの問題は、どのような結末を迎えるのでしょうか。
村を襲う理由は温暖化
ホッキョクグマたちが、なぜこのような行為に至ったのかは言うまでもありません。
温暖化によって餌不足となり、人間の居住地域まで現れるようになったのです。
なぜ、温暖化になるとホッキョクグマは餌不足になるのでしょうか。
ホッキョクグマの主食はアザラシです。
その狩りは氷を掘ってアザラシの巣穴を見つける、という方法です。
そのため、温暖化によって氷が溶けてしまったことで、ホッキョクグマは狩場を失いつつあると考えられます。
実際に栄養不足のホッキョクグマが年々増えていることが確認されています。
動物と共存できる未来を
ホッキョクグマが人を襲い続けることになれば、人間とホッキョクグマの関係性に傷が入ってしまうことでしょう。
そうなってしまうと、人間によるホッキョクグマの排除が始まってしまうかもしれません。
しかし、もとはと言えば人間が巻き起こした環境問題によって、ホッキョクグマは人を襲う状況になってしまった、とも言えます。
私たちは多くの自然を壊してしまう存在です。
これ以上、自然破壊を繰り返さないためにも、動植物と共存する方法を見つけなくてはならないでしょう。
人間と動植物が共存する生態系こそ、人間にとっても良い環境であるからです。
今回、ロシアの村を襲ったホッキョクグマも人間に危害を加える必要がない、安全な暮らしが手に入ることを祈るばかりです。