ピピ島マヤ湾が無期限閉鎖!タイの楽園を襲った環境問題
美しい海は私たちの心を癒し、解放的な気持ちにしてくれます。 海は恵みを与えてくれるだけではなく、観光地としても、人間にとって重要な場所です。
タイ・ピピ島のマヤ湾のビーチも、とても美しいことで有名でしたが、環境が悪化したことで閉鎖されてしまいました。 ピピ島のマヤ湾で何が起こったのでしょうか。
閉鎖されたタイのピピ島マヤ湾ってどんな場所?
ピピ島(ピーピー島)とはタイの南部にあるリゾート地です。 プーケットから南西へ50キロほど離れた場所にあるアンダマン海に、ピピ島は浮かんでいます。
ピピ島は、石灰岩で作られた地形で、美しい海に囲まれています。 そのピピ島にあるマヤ湾は、エメラルドグリーンの海で珊瑚礁も多く、まさに楽園と言える場所です。
そのため、観光地として知られ、ダイビングスポットとしても広く知られています。 ピピ島のマヤ湾は確かに美しいビーチですが、以前は多くの人から特別視されているわけではありませんでした。 しかし、あることで観光客が激増することになるのです。
映画の舞台になるほど美しいビーチだったマヤ湾
ピピ島のマヤ湾が多くの人に知られるきっかけとなったのは、レオナルド・ディカプリオが主演の映画「ザ・ビーチ」の舞台となったことです。 1997年の映画「タイタニック」で一躍有名になったディカプリオは、次はどんな映画に出演するのか、と注目されていました。 そんな状況の中、彼が選んだ映画が「ザ・ビーチ」だったのです。
この映画は、その題名通りに海が舞台で、伝説の美しすぎるビーチが登場します。 そのロケ地として使われたのが、ピピ島のマヤ湾だったのです。
マヤ湾は伝説のビーチの名に劣ることなく、楽園のような美しさを見せ、多くの人を魅了しました。 それにより、ピピ島のマヤ湾は広く知られることになりましたが、それが非常に残念な結果を招くことになってしまうのです。
マヤ湾のビーチが無期限閉鎖!原因は環境問題
2018年の6月、タイの国立公園野生生物植物保全省がマヤ湾を閉鎖しました。 マヤ湾は、連日多くの観光客が押し寄せるため、手付かずの自然が損なわれつつあったのです。 そんな美しい自然を守るために、閉鎖と言う措置が取られました。
さらに、最初は6月から4カ月の閉鎖を予定していましたが、周辺の植生が破壊され、短期間で生態系を回復させるのは不可能と判断され、無期限の閉鎖となってしまいました。 この環境破壊は、マヤ湾に出入りするボートや日焼け止めによる汚染、ゴミの問題などが原因だと考えられています。
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(※2019年5月。国立公園野生動植物保護局の顧問は、閉鎖期間について「2021年の半ばまで入場禁止」とコメントしました)
ちなみに、マヤ湾を有名にした「ザ・ビーチ」の主演、レオナルド・ディカプリオと言えば、環境保護活動家としても有名です。 そんな彼の知名度がマヤ湾の自然を破壊してしまったとなると、ディカプリオも残念な気持ちでいっぱいでしょう。
マヤ湾の閉鎖が解かれるためにも
地球には美しい自然が数多く存在し、中には圧倒されるものもあります。 そんな自然を一目見たい、体験したい、と思うのは仕方のないことかもしれません。
しかし、私たちはそんな自然を汚してしまう存在でもあるため、環境に負担をかけないよう心がける必要があります。 実際に、人間によって自然を破壊されてしまった観光地や世界遺産は少なくありません。 もし、観光で美しい自然に触れることがあれば、ピピ島のマヤ湾のことを思い出し、その場所を汚してしまうことがないように注意してみてくださいね。