OVERMANキングゲイナーに見る環境悪化の末路【アニトピア】

OVERMANキングゲイナーに見る環境悪化の末路【アニトピア】

私たちは当然のように日本で暮らしていますが、環境問題が悪化した世界では、そうはいかないかもしれません。
今回のアニトピアで紹介するのは「キングゲイナー」です!
みんな大好き機動戦士ガンダムの監督、富野由悠季が作った名作ですね。
キングゲイナーはどのような環境問題が関わるアニメなのでしょうか。

OVERMAN キングゲイナーとは

それでは、簡単にキングゲイナーがどんなアニメなのかご紹介します。

作品の概要

キングゲイナーは2002年、WOWOWで放送されたロボットアニメです。
オープニングのテーマソングが衝撃的であることが、とにかく有名で、多くのアニメファンに衝撃を与えました。
2000年以降にもなると、アニメのテーマソングはJ-POPの人気歌手が起用されたり、スタイリッシュなインストゥルメンタルだったりするわけですが、
キングゲイナーは時代の逆を行き、70年代や80年代にポピュラーだった、ロボットの名前を連呼するスタイル。
さらに、メロディに合わせてロボットがモンキーダンスを踊ったり、登場人物がミュージカル風に踊ったりと、色々と奇抜な映像に仕上がっています。

OPで激しいダンスを見せるロボットたち

また「皆殺しの富野」とまで言われるほど、暗い話が多かった富野監督ですが、キングゲイナーではほとんどキャラクターが死ぬことはありません。
昔は主要キャラをほぼ全員を途中退場にしたり、人間爆弾なんて物騒なことをやったりしていたことを考えると、とても爽やかな作品です。
むしろ、ジブリ作品を思わせるような穏やかなテンションだと言えなくもありません。

あらすじ

キングゲイナーでは様々な用語が出てくるため、あらすじを詳しく説明すると、逆に混乱してしまうかもしれません。
なので、あらすじはざっくりで説明します。
ストーリーは、シベリアの寒い土地で、変な鉄道会社に支配されている人々が、寒い土地から街ごと脱出して日本を目指し、そこで新しい暮らしを始めようとする、というものです。
つまり、エクソダスです。

登場人物

登場人物もざっくりご紹介します。

ゲイナー・サンガ

主人公。17歳のメガネで引きこもりのゲーマー。でも、やるときはやる男。

ゲイン・ビジョウ

エクソダス請負人のマッチョ。女たらしのスナイパー。

サラ・コダマ

ゲイナーのクラスメイトで物語のヒロイン。

環境が破壊されたあとの世界

ここからが本題です。
キングゲイナーは環境破壊が進んでしまい、人々は快適とは言えない環境の中で生活しています。
彼らはどのような生活を送っているのでしょうか。

ドームポリス

キングゲイナーの登場人物たちは、シベリアにあるウルグスクと言われるドームポリスに住んでいます。
このドームポリスが何なのかと言うと、移住設備が詰め込まれた巨大都市ユニットです。
つまりは大きな建造物の中に、人々の住宅があり、必要な設備も揃っているため、外に出る必要のない生活を送っているのです。

この世界では環境が悪化してしまった結果、青空の下で生活するのが困難とされています。
劇中では、氷雪地域、永久凍土地帯、砂漠地帯にあるドームポリスで、人々が暮らしていることが語られています。
どこの土地も過酷な環境であるため、ドーム内で極寒の空気や暑い日差しから身を守る必要があるのです。

現実でも、ドバイは温暖化でこれに近しい状態にあるそうです。

シベリア鉄道

主人公たちが住むシベリア一体の鉄道路線を運営・管理している組織、シベリア鉄道。
食料の供給についてもシベリア鉄道が管理しているためか、ドームポリスの政治や経済に影響をもたらし、実質的にはシベリア一帯を支配しています。
その権力を振りかざし、横暴な態度で市民を抑圧し、賄賂で私腹を肥やすなどやりたい放題。
アニメの中では主人公たちの邪魔をする、敵組織と言えるポジションです。

もし、私たちがドームポリスのような環境で生活した場合も、物資の供給を握った組織に逆らえないことがあるかもしれません。

エクソダス

エクソダスとは、旧約聖書にある出エジプトのことを言い、国外脱出という意味で使われます。
アニメの中では、過酷な環境の土地から脱出して、新天地を目指すことです。
キングゲイナーの世界では、環境悪化のためにドームポリス内での生活を強いられていますが、実は十分に自然が回復している土地もあります。
そのため、ウルグスクの人々はエクソダスを行い、ヤーパン(日本のことでウルグスクに住む人たちの祖先は日本人だった様子)で、自然と共存した生活を始めることを目的としています。

しかし、自然が回復した土地での生活することを良しとしないのがシベリア鉄道です。
なぜなら、シベリア鉄道からすれば、エクソダスされてしまうと、支配しているドームポリスの人からお金を巻き上げられないからです。
つまり、環境保全を名目に人々を支配するシベリア鉄道から解放されることも、エクソダスの目的となります。
環境問題が悪化してしまえば、窮屈で自由の少ない環境で暮らし、支配的な生活が訪れるかもしれない、ということですね。

作品の見所は?

そんな様々な環境問題を背景にしたキングゲイナーですが、結局のところ面白いのかどうか、ってことをお話して終わりたいと思います。
こんなところで紹介するくらいですから、私としては面白い作品です。

見所はやはりゲイナーくんというメガネ男子です。
彼のヒロインへの一途な思いと頑張りが、見ていて応援したくなります。
そして、キングゲイナーで最も有名と言える、ゲイナーの愛の告白のシーン。
ちょっと間抜けだけど胸が熱くなるような展開なので、必見です。

それと、もう一人の主人公とも言える、エクソダス請負人のゲインさん。
この人「黒いサザンクロス」とかいうカッコイイ二つ名があって、その名前に負けることない、渋くてカッコイイお兄さんなわけです。
スナイパーキャラにはありがちですが、女たらしで軽口ばかりだけど、決めるときはかっこよく決める系のキャラです。
このゲインさんが、作中一回だけ「黒いサザンクロス」と呼ばれる理由を見せつけてくれるわけですが、それがまたカッコイイのです。

また、彼らが目的とするヤーパンとは日本のことなのですが、ウルグスクの人々の中で、日本の文化が変な解釈になっているのも見ていて面白いところです。
特にガウリ隊長というキャラは自称「ヤーパン忍法」の使い手で、とんでも忍術を使って人間離れした体術を発揮します。
「もうお前、それ忍者じゃねぇよ」と言いたくなるような、アメリカのエセ忍者よりも、とんでもない忍者っぷりです。

忍術の粋を越えた忍術を見せる自称忍者

シリアス過ぎず、衝撃的な展開があるわけでもないので、夕方にぼーっと見られるようなテンションのアニメだと言えます。
最近のアニメは見ていて疲れることもありますからね、これくらいでも十分に面白いです。
2002年のアニメであるため、ちょっとだけ映像が悪いと感じるかもしれませんが、ぜひ一度ご覧になってください。
それでは。

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