[世界遺産]アンコール遺跡群とは?なぜ危機遺産になってしまったのか

[世界遺産]アンコール遺跡群とは?なぜ危機遺産になってしまったのか

海外旅行に東南アジアを選ぶ人は少なくないでしょう。
そんな東南アジアの観光地の中でも、カンボジアの世界遺産、アンコール・ワットは有名と言えます。
しかし、アンコール・ワットを代表とするアンコール遺跡は、世界遺産としての価値が損なわれつつある、危機遺産として登録された過去があります。
アンコール遺跡とはどのような世界遺産で、なぜ危機遺産に登録されてしまったのでしょうか。

世界遺産のアンコール遺跡とは

アンコール遺跡は、カンボジアの北西部にある、9世紀から15世紀まで続いたクメール王朝時代の遺跡群です。
このクメール王朝は、現在のカンボジア王国の原型となったと言える文明です。
そのクメール王朝の首都だった場所が、アンコール遺跡なのです。

アンコール遺跡の中でも有名なのが、アンコール・ワットですが、
これはスーリヤヴァルマン2世が治めていた、12世紀の前半にヒンドゥー教の寺院として建設されます。
アンコール・ワットは、30年の歳月を費やして建設され、それから200年以上もクメール王朝は続きました。
しかし、アユタヤ王朝の侵攻によって、首都は陥落し、アンコール・ワットは放棄されてしまいます。
一時は忘れられてしまいますが、再発見後は回収と修復が行われ、1992年にはアンコール遺跡として世界遺産に登録されました。
現在でも観光地として知られ、多くの観光客が訪れる場所となっています。

アンコール遺跡の見所

カンボジアの歴史がつまったアンコール遺跡ですが、どのような見所があるのでしょうか。

アンコール・ワット

何と言っても、アンコール・ワットが一番の魅力でしょう。
遺跡の前には池があり、そこにアンコール・ワットが映ると絵画のような美しさを見せてくれます。
他にも王のみが入ることを許された第三回廊、天国と地獄が描かれた第一回廊の南側、インドの二大叙事詩が描かれる第一回廊の西側など、多くの見所があります。

ベンメリア

まるで映画の中のような風景を見せてくれるのが、ベンメリアです。
ベンメリアは密林の中にある巨大遺跡で「天空の城ラピュタ」のモデルになったとも噂されています。
緑の中に忘れされたような遺跡たちが、神秘的な雰囲気を味合わせてくれるでしょう。

アンコール・トム

アンコール・ワットの北に位置するのが、城砦都市遺跡のアンコール・トム。
神話を描いた石像が並ぶ橋、アンコール・トムの入り口となる大門、中心の寺院には「クメールの微笑み」と言われる巨大な観世音菩薩など、迫力があるものばかりです。

アンコール遺跡は危機遺産だった

このように、魅力あふれるアンコール遺跡ですが、実は世界遺産に登録されたときから、その価値が失われる恐れがあると評価される、危機遺産でもありました。
アンコール遺跡が広く知られたのは19世紀の後半で、フランス人の冒険家、アンリ・ムーオ(Henri Mouhot)が世界に広めたことがきっかけでした。
その後、1887年からカンボジアはフランス領となり、遺跡は保存と修復が行われます。

しかし、1972年にカンボジア内戦が始まってしまいます。
遺跡は戦争によって、多くの傷を負うことになるのです。
中でも、アンコール・ワットは宗教施設でありながら、堀と城壁に囲まれるなど戦いの拠点として優れた構造になっていました。
そのため、拠点としても使われたことで、戦火を避けることはできず、砲弾の跡が残ることになってしまいます。

アンコール遺跡は、このような状況だったため、1992年に世界遺産に登録されますが、同時に危機遺産としても登録されることになりました。
こういった経緯によりアンコール遺跡は、その価値を失いつつありましたが、保護活動の意識が高まり、修復が行われます。
この修復には、フランスだけではなく日本も協力しました。
結果、2004年には危機遺産の登録が解除され、世界遺産として多くの人に愛される場所となっています。

人の活動は文化も破壊する

アンコール遺跡は貴重な世界遺産ですが、人間の行動によっては失われていた恐れもある場所ではないでしょうか。
人間の過剰な活動は、このように文化を破壊してしまうかもしれません。
文化は人の心を豊かにする、人間にとってかけがえのないものです。
人間らしさを失わないためにも、このような文化はいつまでも守り続けるべきでしょう。
自然も文化も破壊してしまう人間は、いつか動植物や地球そのものを破壊してしまうかもしれません。
そのような事態にならないよう、私たちは過剰な欲求を持たず、周りへの配慮を忘れない生活を心がけましょう。

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