【恐怖】ファットバーグとは?ロンドンの下水道に潜む油脂の塊

【恐怖】ファットバーグとは?ロンドンの下水道に潜む油脂の塊

私たちが普段歩く道の下にある下水道。
身近な存在であっても、中がどうなっているか知る機会はなかなかありません。
そんな下水道がとんでもなく汚れていたとしたら、少しぞっとしてしまいますよね。
ロンドンの下水道では、ファットバーグと言われる大変な汚れが問題になっています。
ファットバーグとは、どのようなものなのでしょうか。

ファットバーグとは

ファットバーグ(fatberg)とは、下水道に発生する脂肪の塊です。
脂肪(fat)と氷山(iceburg)を組み合わせた言葉で、その名の通り、巨大な脂肪の塊なのです。
近年のイギリスでは、このファットバーグが社会問題となっています。
なぜなら、恐ろしいことにファットバーグは、巨大化すると下水道を塞いでしまい、汚水を自宅に逆流させてしまう恐れがあるからです。

では、ファットバーグが発生する原因はどういったものでしょうか。
それは、下水道にたまった、油脂、ウェットティッシュ、紙おむつ、生理用ナプキン…などなど本来ではあれば下水に流してはいけないものが多く含まれているそうです。
その中でも厄介なのがウェットティッシュです。
ロンドンではトイレの後にウェットティッシュを使う人が多いらしいのですが、これが油脂にくっつきやすいらしく、ファットバーグの発生を助長していると考えられています。
台所のシンクやトイレなど、流すべきではないものを流してしまうことで、このような問題に発展しているのです。

ロンドン地下のモンスター

2017年、ロンドンのホワイトチャペルという地区で、モンスター級のファットバーグが発見されました。
重さが130トン、長さは250メートルの油の油脂と聞けば、想像しただけでもおぞましさに身震いしてしまいそうになります。
発生した下水道は1830年代から70年ほど続いた、ヴィクトリア朝時代に造られたものであることから、構造的に問題があって発生してしまったとも考えられるそうです。

このファットバーグは、コンクリートのように固くなっているため、簡単には除去できませんでした。
これを除去するために、高圧洗浄機で削り取り、ホースで吸い出す作業を8人で取り掛かっても3週間以上必要だったようです。
除去を担当した、水供給処理会社のThames Water社も、これほどに大きいファットバーグは初めてだったとコメントしています。

また、ファットバーグは、ただ大きくて異臭を放つ醜い塊というだけではありません。
ファットバーグは有害なガスを発生される恐れや、有害な微生物が含まれていることもあり、取り扱いには注意が必要なのです。
ロンドンの地下に発生したファットバーグは、まさにモンスターの名前に相応しい存在だったと言えるでしょう。

除去費用は1億8000万円!

Thames Water社によると、ファットバーグによる下水管の詰まりは、毎年8万件発生し、7000人ほどの自宅に汚水が逆流するという被害に合っているそうです。
これらのファットバーグを除去するために、毎月1億8000万円の費用が発生しています。
下水道の汚れは、私たちの視界に入ることはありません。
そのため、何も考えずに流してはいけないものまで流してしまうのかもしれません。

しかし、それを誰かが除去をしているのだ、とThames Water社のビンス・ミニーさんは語ったそうです。
ファットバーグはイギリス、ロンドンで問題になっている出来事ですが、日本でもそんな日がやってくるかもしれませんね。

各々がルールを守る必要性

ファットバーグの問題は、多くの人が自分本位な行動を取ってしまったことで発生してしまった、と言えるでしょう。
私たちが暮らす社会の中では、そのような問題が数多く存在します。
豊かで安全、そして清潔な社会を保つためには、私たちはルールを守る必要性があります。
自然や環境に対して、配慮しながら生活するべきでしょう。
台所やトイレを掃除する際は、ぜひファットバーグの問題を思い出してみてくださいね。

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