杉を伐採しない理由とは?花粉症が毎年ひどくなる原因に迫る

杉を伐採しない理由とは?花粉症が毎年ひどくなる原因に迫る

花粉症。それは日本人の国民的な病気とも言える症状です。 花粉症の時期が来ると大変な思いをする人は、かなり多いことでしょう。

しかも、気のせいか毎年のように「去年の何倍!」と耳にしている気がします。 なぜ、日本はここまで花粉が多いのでしょうか。

杉を伐採してしまいたい!毎年花粉が増えている?

一日中、目も鼻もグズグズする恐ろしい病気、花粉症。 花粉症の患者数は年々増加していると言われ、花粉症に悩まされているのは、国民の4分の1とも3分の1とも言われています。 そのため、毎年のようにつらい思いをしているのに、ニュースでは「去年よりも花粉量が多い」と聞いて絶望する人は多いはずです。

なぜ、毎年のように花粉量が増え、多くの人が苦しむ事態になっているのでしょうか。 花粉症の原因と言えば、まずスギが思い浮かぶことでしょう。 スギがとにかく花粉をまき散らすものだから、この木をついつい恨めしく思ってしまいます。

しかし、どうしてスギは伐採されることなく、日本にたくさん生えているのでしょうか。

杉が伐採されない理由とは

これだけ多くの人が花粉症が悩む中、スギの木をどんどん切って、花粉症を軽減させるべきではないか、と考えたいところですが、なぜ伐採などの対策が行われないのでしょうか。

実はスギは二酸化炭素の吸収率がとても高く、地球温暖化を防ぐ役割を担っています。別の木に植え替えるにしても、伐採にも植林にもコストはかかってしまいます。そのため、単純に切ってしまえば良い、というわけにではなく、積極的に切ろうと考える人も多くはありません。

しかし、花粉が少ない品種のスギも開発されています。全部これに植え替えてしまえば、すべて解決したいところですが、これもなかなか進んでいない様子です。 これは、コスト的な問題や、実績のない新しい品種の植え替えに踏み切れない、林業現場の協力が得難い、など様々なことが絡み合っていることが原因だと言われています。

やはり、簡単には花粉症の問題を解決させることは難しいようです。

そもそも杉が日本に多い理由は?

実は、日本の森林面積の28%が、花粉症の原因と言えるスギとヒノキです。 特にスギは18%と、日本にある人工林の中では最も多い木です。 なぜ、これほどまでにスギが植えられてしまったのか。

それは、1950年代から1970年代に行われた、拡大造林政策が始まりでした。 戦後は材木の需要が高まり、さらに住宅建設のラッシュがありました。 これにより、質よりもとにかく多く材木が必要だ、ということになり、成長が早いスギやヒノキを植える拡大造林政策を行ったのです。

その後も、スギは植え続けられただけでなく、外国産の材木の登場したことで、スギは売れることなく放置されることに。 スギの成長は30年すると花粉を飛ばし始め、それから100年は勢いが止まらないと言われています。 そのため、これからもスギによる花粉は増え続けることが考えられるのです。

杉の伐採は難しい!気軽にできる花粉症対策

このような状況では、花粉から自分を守れるのは自分のみとも言えるでしょう。 気軽にできる花粉のセルフケアをご紹介します。

マスクをつける

マスクは花粉の侵入を防ぎますが、マスクと顔の間に隙間があると効果が半減です。 しっかりと顔に合ったマスクを用意し、隙間がないよう口も鼻もしっかりと隠しましょう。

衣類の花粉対策

衣類に花粉が付着してしまうことも厄介です。 綿やポリエステルの素材は花粉が付着しにくいため、服の素材も意識してみましょう。

また、静電気によって花粉が引き寄せられることを防ぐため、衣類を洗うときは柔軟剤を使用して、静電気を防止することも効果的です。

室内の注意点

花粉を室内に持ち込まないように、家に入る前に服や髪を良く払いましょう。 窓も開けて部屋の換気する際も、最小限に開き、短時間に止めると良いでしょう。 洗濯物も外干しを避けた方が良いかもしれません。

症状がつらいときは

目がかゆいときは、冷やしたタオルをまぶたの上に置くことで、かゆみを緩和できます。 市販の薬を服用することはもちろん、小鼻の上のくぼみにある「鼻通」というツボを押すことで、鼻がスッキリします。

このような対策を徹底することで、つらい花粉の時期を頑張って乗り切りましょう。

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