鹿が凶暴化?奈良で噛み付かれる観光客が増加した理由とは
日本の観光地の中でも有名な奈良公園。 奈良公園と言えば、やはり大勢の鹿をイメージするのではないでしょうか。
しかし、この奈良公園の鹿たちが凶暴化し、人に噛みつくという事件が増えているそうです。 奈良公園の鹿たちに何があったのでしょうか。
凶暴化した?奈良公園の鹿とは
日本を代表する観光地の一つ、奈良公園は1880年に開園しました。 周辺には興福寺や東大寺、春日大社、奈良国立博物館などが存在し、これらも含め奈良公園と呼ばれています。 公園内には、国宝指定や世界遺産に登録されるものがあることから、国内からだけでなく、外国からの観光客も数多く訪れる場所です。
そして、奈良公園と言えば、やはり鹿が有名です。 公園内には鹿が約1200頭も存在し、奈良の観光のメインとも言えます。 彼らは、奈良公園のマスコットとも言える存在で、周辺のお土産屋さんには鹿をモチーフにした商品が多く、鹿をメインにしたイベントも開催されます。
そんな鹿たちに「鹿せんべい」と言われるおやつをあげることもできて、鹿せんべいをねだるように、鹿たちがお辞儀をすることも有名です。 修学旅行の学生や、外国人観光客も、そんな鹿たちと触れ合おうと、奈良公園に訪れるのです。
鹿が凶暴化した理由とは?原因は観光客か
人気の奈良公園の鹿たちですが、最近では凶暴化している、という噂もあります。 2018年、観光客が鹿に噛まれた、という通報や相談が過去最多を記録したのです。 鹿による被害の通報者・相談者の約8割が外国人で、そのうちの8割が中国人観光客でした。
なぜ、鹿に噛まれてしまったのかと言えば、鹿と写真を撮るためや、お辞儀をさせたいがために、鹿せんべいをあげるときにじらしてしまうことが原因のようです。 じらされた鹿たちは怒って、噛みついたり突進したりと、観光客に危害をもたらしてしまうのです。
鹿は牙がなく、上の前歯もないことから、噛まれても血が出るようなことは、ほとんどありません。 しかし、中国では狂犬病による死者が多いことから、鹿に噛まれたことを訴え出る人が多いようです。
鹿を凶暴化させないためには
それでは、鹿に噛みつかれないようにするには、どういう点に注意すべきなのでしょうか。
写真撮影は早めに!
スマートフォンが普及してからは、手軽に綺麗な写真が撮れるため、何でも写真に収めようとしてしまいます。 しかし、シャッターチャンスを狙いすぎるために、鹿せんべいをあげるタイミングが遅くなってしまうと、鹿も怒ってしまうに違いありません。
鹿せんべいを購入すると、すぐに鹿たちがやってくるので、じらしてしまうことがないよう、あらかじめ誰がどのように写真を撮るのか決めておきましょう。 そして、写真撮影は早めに済まし、鹿たちを待たせることがないよう、注意してください。
おじぎはお礼じゃない!
鹿がお辞儀をしてくる姿が見たくて、鹿せんべいを購入する人も少なくないでしょう。 これをスマホで動画撮影したい、という人もいるかもしれません。
しかし、この可愛らしいお辞儀の動作は、お礼をしているのではなく、威嚇する動きなのです。 鹿のお辞儀を見たら、決して撮影を優先するのではなく、早めにせんべいをあげましょう。
秋と冬はさらに注意!
鹿が怒りやすい時期は秋と冬なのでご注意ください。 秋はオスの鹿が発情期で興奮しているため、気軽に近づくのはやめましょう。
冬に関しては、餌となる植物が少なく、鹿はお腹を空かせています。 そんな中、鹿せんべいを手にしていながら、なかなかくれない人間を見たら、イライラして攻撃をしてくるかもしれないのです。
凶暴化させないために鹿の気持ちも考えて
奈良に旅行へ行って、たくさんの鹿を見たら、私たちも興奮してしまうかもしれません。 想い出づくりに餌をあげるところを写真撮影したいと思うかもしれませんが、鹿たちからすれば、それが迷惑になってしまうこともあります。
鹿はあくまで野生動物であって、目の前に食べ物があるのにじらされてしまえば、怒ってしまうのは当然です。 自分のことを優先して考えてしまい、鹿の気持ちを考えずにいると、怪我をしてしまうかもしれないのです。 奈良公園へお出かけする機会があれば、鹿の気持ちも考えながら接してみてくださいね。