新型コロナウイルスの影響？企業活動の停止で大気が改善される

ecotopia編集部
2020年4月6日

2020年、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。その脅威は、多くの感染者や死者を出すだけでなく、経済的にも大きな影響を与えました。

そんな新型コロナウイルスは、環境問題にも意外な影響を与えています。それは大気汚染の改善です。新型コロナウイルスによる意外な影響をご紹介します。

新型コロナの意外な影響！大気汚染が改善？

新型コロナウイルスは非常に脅威的であり、この状況に多くの人が苦しんでいます。しかし、この恐ろしいウイルスの影響で、大気汚染が改善される、という意外な事態が確認されました。

その影響が最初に確認されたのは、新型コロナウイルスの感染が深刻だった、中国の武漢です。武漢では感染拡大を防ぐために、工場の操業を始めとする、多くの企業活動が停止されました。そのため、上空の大気汚染物質が、去年の同時期に比べて減少していることが、NASAなどの調査によって確認されたのです。

このような影響は、中国だけではありません。同じく感染者が爆発的に増えてしまった、アメリカのニューヨークでも同じ状況が確認されています。ニューヨークは3月半ばに、不要不急の移動を控えるよう要請があり、交通量が減少。その影響により、一酸化炭素や二酸化炭素、メタンなどの大気汚染物質が大きく減りました。汚染物質の量は、他の年の同時期に比べ、半分にも満たないほど、大気が綺麗な状態でした。

他にも、北イタリアなどで同じような状況が確認されていますが、新型コロナウイルスの収束後には、大気の状況は戻ってしまうと考えられています。人間の活動が制限されていることで、やはり自然環境が改善されると確認できるケースと言えるでしょう。

新型コロナの影響で自転車が品薄？

新型コロナウイルスによって、大気汚染が改善された原因の一つとして、多くの人が移動を控えたことだと考えられます。この移動の制限は意外な影響をもたらすことになります。それは、自転車の品薄です。

感染拡大を防ぐため、電車など公共移動機関による通勤を回避されたため、自転車と言う手段が選ばれたのです。マスクやトイレットペーパーが品薄になってしまうことは、連日のように報道されていますが、中には電動自転車の在庫が不足しています。三月は新入学や新入園の時期でもあり、新しい生活に備えて自転車を用意する家庭は少なくありません。

そんな状況に新型コロナウイルスの騒ぎにより、さらに自転車を求める人が増えてしまいました。しかし、このような状況も、大気汚染の改善に影響を与えた要因の一つだと言えてしまうのです。

大気汚染改善は新型コロナの経済影響が関係

新型コロナウイルスによる大気汚染の改善は、多くの企業活動が停止されたことが原因です。それは経済に大きな悪影響を及ぼしたことを意味しています。

経済に対し、どのような影響があったのか、改めて考えてみましょう。

悲鳴を上げる観光業界

新型コロナウイルスによって、最も早く悪影響が囁かれたのは、観光業界ではないでしょうか。感染拡大を防止のため、移動は自粛され、旅行会社の予約キャンセル、ホテルや旅館の経営が難しくなることも。

新型コロナウイルスの影響は、世界的な広がりを見せているため、海外からの観光客も激減。これにより、倒産する企業も出てきている状態です。

キャンセル続出！外食産業

不特定多数の人間が、一か所で食事するレストランや食堂など、外食産業も、新型コロナウイルスの影響を受けています。新型コロナウイルスの感染拡大の時期は、観光による団体客が訪れる時期や、歓送迎会の時期でもあることから、外食産業にとっても稼ぎ時でしたが、キャンセルが相次ぎ非常につらい事態に。外出が避けられているため、大衆的な飲食店、カフェやファストフードすらも客足が遠退いています。