サステナブル素材・ライフスタイル商品を続々展開 自治体と協力して取り組む豊島株式会社の環境ビジネス
ファッション業界は「世界2位の環境汚染産業」と言われることがあります。 そんな中、快適なライフスタイルの提案を進める豊島株式会社は、様々なサステナブルファッションやライフスタイル商品を展開。 さらに、さまざまな自治体と協力して循環ビジネスに取り組んでいます。
今回は豊島株式会社が自治体と協力して取り組む環境ビジネスをご紹介します。
豊島株式会社による自治体と取り組む環境ビジネス
豊島株式会社と自治体による環境ビジネス。今回は静岡県下田市、沖縄県石垣市、愛知県豊田市、青森県弘前市と協力した取り組みをご紹介します。
【静岡県下田市】ビーチクリーン活動に協力
静岡県の下田市は10の海水浴場があり、その美しいロケーションは大きな魅力です。 下田市の美しい海の景色は、地域の方や事業者、サーファーの方の協力によって保たれていますが、特定非営利活動法人下田ライフセービングクラブと株式会社シップスの2者も遊泳客と毎日1回ビーチクリーン活動を実施し、それを28年間続けています。
そして、2022年からこの活動に豊島株式会社のUpDRIFT(アップドリフト)が採用されました。 UpDRIFTとは、海岸で回収したペットボトルなどをリサイクルし、環境負荷の低い新しい製品として甦らせる取り組みです。
初年度は約80kg・4,000本のペットボトルを回収。それを再資源化したポリエステルを使用し、シップスデザインの下田市オリジナルポロシャツや、ライフセーバーのユニフォームを製作、アップサイクルを実現しました。
これはビーチクリーン活動の成果を象徴するものとなり、持続可能な循環型社会の実現に向けた一環となっています。
【沖縄県石垣市】海で回収されたペットボトルを資源化
豊島株式会社は、UpDRIFTで使用するペットボトルの回収先の1つとして、沖縄県の石垣市と買取契約を結んでいます。 石垣島の海で回収されたペットボトルの一部を分別や洗浄を行い、資源化・製品化。
この取り組みに共感した「HELLY HANSEN」や「emmi」といったブランドが、石垣島で回収されたペットボトルを原料の一部としたUpDRIFT素材の商品を販売しています。
ちなみに、気になるUpDRIFTの流れは以下の通りです。
- 回収:地域で活動する団体や自治体と連携、ビーチクリーンアップ活動など実施し、ペットボトルを回収。
- 資源化:回収したペットボトルなどを分別、粉砕してフレークに。フレークを洗浄し、糸の原料となるペレットへ加工。さらにペレットを溶かし糸へ。
- 製品化:上記の工程で生まれた糸を生地へ。その生地を使って環境に配慮した商品を企画開発し、生産。
- 使用:環境に対して負荷の低いモノを長く大切に使うという社会文化の醸成。
【愛知県豊田市】大学生を中心としたプロジェクト
豊田市の2050年ゼロカーボンシティの実現に向け、産学官民と連携してプロモーション事業「New VibeZ(ニューバイブズ)」を展開しています。 こちらの事業は「資源循環」をテーマに、若い世代の関心が高い衣服に着目。さまざまな取り組みを行うと同時に、大学生が中心となり企業などの協力を得ながら同世代の「共感」を生み出す、というもの。
そんな「New VibeZ」に、豊島株式会社は株式会社W TOKYOと共に「ゼロカーボンシティ推進に関する連携協定」を結び、協力しています。 豊島株式会社は、自社が展開する衣類回収プロジェクト「WAMEGURI(ワメグリ)」をはじめ、サステナブル素材を活用したアイテム作りで連携を進めることを予定。
第1弾として、学生デザインのロゴをプリントした『New VibeZ活動』Tシャツを豊島株式会社のオリジナルグッズ制作サイト「BUZZU」を使用して、オーガニックコットンのボディーで制作しました。 2023年11月も豊田市で開催される世界ラリー選手権で、リサイクル素材を使用したアイテムを生産しました。
【青森県弘前市】廃棄予定のりんごの木をアップサイクル
豊島株式会社は、青森県の弘前市と「アップサイクル推進に向けた連携・協力に関する協定」を2022年7月に締結しました。 これにより、弘前市の河川清掃美化運動などで回収したペットボトルを豊島株式会社が繊維化。 その繊維から糸や生地を制作する取り組み、さらにはりんごの加工残渣を活用したアップサイクル製品を制作する取り組みを行っています。
りんごの加工残渣を活用したアップサイクル製品制作の事例としては、豊島株式会社が展開する、捨てられてしまうものと環境負荷の低いプラスチックを融合させて新しいアイテムに生まれ変わらせるプロジェクト「LandLoop(ランドループ)」とのコラボレーションがあります。
青森出身のタレント・王林(おうりん)さんがプロデュースするアパレルブランド「What Is Heart」にて、廃棄予定のりんごの木をフレーム部分に使用したサングラスを製作、株式会社ライトオンのオンラインショップにて販売しています。
サステナブルに取り組む企業
このように、豊島株式会社はファッション業界の中、さまざまな自治体と提携し、環境ビジネスを展開しています。 昨今では、多くの企業が環境配慮やサステナブルをビジネスに取り入れ、持続可能な社会を目指しています。 こうした企業を消費者が応援することで、その動きは加速し、さらに広く展開されることが期待できるでしょう。 ぜひ、さまざまな企業による取り組みに目を向けてみてください。