食糧難を救うのは昆虫?食べるには勇気がいる昆虫食とは
食事と言えば、野菜やお肉、お魚を想像する人がほとんどではないでしょうか。
もし、料理の中に虫が混じっているとしたら、多くの人が抵抗を感じることでしょう。
しかし、虫を食べるのが当たり前な時代がやってくるかもしれません。
なぜなら、虫を食べる「昆虫食」が話題になりつつあるからです。
食糧難になったら…
世界人口は70億人を突破したと言われています。
日本は少子化と言われていますが、世界的に見ると人口は増え続けているのです。
しかし、これだけ多くの人が、すべて満足な暮らしをしているかと言えば、そうではありません。
中には食糧難によって十分に食事を取れない人も数多く存在します。
日本で暮らしていると、食糧難は遠い国のできごとに感じられますが、そう思えなくなる日が来るかもしれません。
なぜなら、地球温暖化を始めとする環境問題や、資源の枯渇によって、日本でも食糧難はあり得るからです。
もし、食料が不足してしまったら何を食べれば良いのでしょうか。
そんなとき、私たちのお腹を満たしてくれるのが、昆虫かもしれないのです。
救世主は昆虫だった!?
最近では昆虫を食料とすることに関心が高まりを見せ、昆虫食という言葉を耳にします。
2013年、国連食糧農業機関(FAO)が「昆虫は世界的な食糧問題を対策する手段の一つだ」と発言したことから、その傾向は強まりました。
昆虫は、高タンパクで、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富な上に、牛や豚に比べると狭いスペースで育たれれるため、環境への負荷も低いのです。
また、中国や南米、ヨーロッパでも、古くから昆虫食について記録があり、日本でも一部の地域で伝統的な食文化として扱われています。
こういった経緯からも、食糧難を切り抜けるためにも、昆虫食が世界的に利用されるべきだ、という意見が大きくなっているそうです。
そして、昆虫を食べる文化がなかったヨーロッパの国でも、既に昆虫食の普及を進める動きが見られているのです。
試行錯誤される昆虫食
世界中で昆虫食の普及を進める試みが見られています。
欧米ではコオロギの養殖や販売が検討され、昆虫食をビジネスとして成長することを予測する企業が次々と参入しています。
日本でも、昆虫食を楽しむフェスティバルや、昆虫食の自動販売機が設置されたことが話題になっています。
コオロギに関しては、ラーメンに入れたり、ふりかけのように使われたりと、昆虫食の中ではかなりメジャーな様子です。
他にも、虫を使って、肥料や飼料を作る研究を進める企業もあるのだとか。
虫が苦手な人には、直接的に虫を食べるより、そのような方法で食糧難の対策が行われると嬉しいですね。
昆虫を食べる日がくる前に
食糧難の対策のために、様々な試みがあることは、喜ぶべきことですが、もちろん虫を食べることに抵抗がある人は多いでしょう。
いつかは、それを受け入れるべき日がやってくるかもしれません。
しかし、お肉や野菜を手軽に食べられる今のような状況が続くのであれば、それは嬉しいことです。
そのような日々が続くためにも、私たちができることは、資源を無駄にしない3Rを心がけることや、SDGsをより知ることでしょう。
ぜひ、日々の生活や事業に取り入れてみてください。