リユース・リサイクルは面倒?そう感じる理由と求められる対策
人口増加や環境問題の深刻化が懸念される昨今では、リユース・リサイクルを中心とした循環型社会の形成が求められています。 しかし、リユース・リサイクルを徹底しろと言われたら、なんとなく面倒に感じてしまう人も多いのではないでしょうか。 環境を守るために大切な行動と分かっていながら、人はなぜリユース・リサイクルを面倒に感じてしまうのか、その原因を突き止めれば、今後の行動も変わってくるかもしれません。
人がリユース・リサイクルを面倒に感じる理由や、改善するために何が必要なのか、それぞれのポイントをご紹介します。
目次
なぜ人はリユース・リサイクルを面倒と感じるのか
人がリユース・リサイクルを面倒に感じる理由としては「シンプルに手間がかかる」「メリットが見えにくい」「不平等に感じてしまう」という3点が大きいと考えられます。 それぞれの理由を詳しく見てみましょう。
シンプルに手間がかかる
リユース・リサイクルに限らず、何かを面倒に感じてしまう理由としては、やはり「手間がかかる」という点が大きいはずです。 リサイクルの場合は、ごみを捨てる前の分別が非常に大切となりますが、ラベルを剥がす、キャップを外す、中身を洗うなど、細かい作業がどうしても手間に感じてしまいます。
繰り返しものを使うリユースに関しても、マイ箸やマイボトルは使うたびに洗う必要があり、手放したい不用品を買取店に持ち込むといった行動も手間だと感じられるかもしれません。 大切なことだと分かっていても、手間を省きたいと感じるのは人間の性(さが)かもしれませんね。
メリットが見えにくい
人は自らの行動に対し、何かしらのメリット(結果)がすぐに出ることを好みます。 しかし、リユース・リサイクルは行動に対するメリットが見えにくく、積極的に取り組めないといった側面があります。
例えば、ペットボトル1本のリサイクルに対しても、どれだけ二酸化炭素排出を削減し、環境保全に貢献したのか、イメージが難しいと言えるでしょう。 手間をかけたつもりが、自分自身に返ってくるメリットが実感できないとなると、面倒と感じてしまうのは自然な考えと言えるのかもしれません。
不平等に感じてしまう
リユース・リサイクルは大切な行動でありながら、上記のような理由から、誰もが徹底しているとは限りません。 そのため、ときには「自分一人が頑張っても意味はない」と感じてしまうことも。 さらに、周囲の人間が適当にごみを処分しているところを目の当たりにしてしまったら、真面目にやっている自分が損しているような気分にもなるでしょう。
人は損を嫌う傾向もあるため、誰もリユース・リサイクルを真面目にやっていないと感じてしまったら、自身もおろそかになってしまう、と考えられるのです。
面倒を解消!リユース・リサイクルを浸透させるには
では、リユース・リサイクルを面倒に感じないためは、何が必要なのでしょうか。それは意識改革よりも仕組み作りが必要かもしれません。 リユース・リサイクルを浸透させる仕組み作りとして「技術や商品の改善」「分かりやすいメリットを可視化」「関連ビジネスの発展」を紹介します。
技術や商品の改善
面倒を解消するには、手間を省くことです。 ごみを分別する際は、家庭ではざっくりと分けて、回収した施設でAIやセンサーを用いた自動選別システムが仕分ける。 そんな技術が普及すれば、意識せずともリユース・リサイクルが徹底されるでしょう。
他にも、ラベルレスボトルやキャップが本体と同じ素材で作られた製品などが普及すれば、消費者側の手間を削減してリサイクルを促せるはずです。
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分かりやすいメリットを可視化
行動した本人に分かりやすいメリットが目に見える形であれば、リユース・リサイクルにつながる行動も続けやすくなります。 例えば、スーパーに設置された回収ボックスにペットボトルを入れるとポイントが加算される仕組みが見られますが、これがさまざまな形で広く普及することも効果的と言えるでしょう。
他にも分別しないことで「損する」と思うような仕組みが作られれば、多くの人がリユース・リサイクルを心掛けると考えられます。
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関連ビジネスの発展
リサイクルショップやフリマアプリで不用品を売却することも、リユースにつながる行動ですが、持ち込みや出品・発送の手続きなど決して楽に済ませられるものではありません。
しかし、昨今では手軽なリユースサービスが増加しています。 出張買取や不用品を段ボールに詰めて発送するだけで完結するなど。 これらサービスが、さらに多様化して発展すれば、リユースに対するハードルが下がって行動する人も増えるでしょう。
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面倒を超えてリユース・リサイクルを徹底する自治体も
技術や仕組みの発展も期待したいところですが、既にリユース・リサイクルを徹底している自治体も存在します。 リサイクル率が高い自治体は「徳島県の上勝町」「鹿児島県の大崎町」「北海道の豊浦町」などが有名です。 それぞれの自治体がどのようなリユース・リサイクルに取り組んでいるのか見てみましょう。
徳島県 上勝町
徳島県の上勝町は、2003年にごみをゼロにする「ゼロ・ウェイスト宣言」を行った自治体として有名です。 きっかけとしては、1997年に「ダイオキシン類対策特別措置法」が施行され、当時使っていた上勝町の焼却炉が基準を満たせなくなり、閉鎖されてしまったことです。
高機能な焼却炉を作るにも費用を確保できず、ごみを燃やすという選択肢が取れなくなった結果、上勝町の徹底した分別が始まります。 分別は驚きの45種類で、生ごみは回収が行われず、自宅でコンポストを利用した堆肥化。 ごみの収集車も走っていないため、住民は自ら回収拠点に持ち込むなど、徹底されたルールが浸透しています。
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鹿児島県 大崎町
鹿児島県の大崎町は15回以上「リサイクル率日本一」を達成した自治体として知られています。 こちらも、上勝町と同じようにごみを出せない状況になってしまったことが、取り組みのきっかけです。
1990年代の後半、大崎町が利用していた最終処分場があと数年で満杯になると判明。 さらに焼却炉はなく、新しく作る予算もありませんでした。 そのため、27種類の徹底分別が始まり、管理も厳重にすることで、高いリサイクル率の維持に成功しています。
そして、当初はあと数年で使えなくなると言われていた最終処分場も寿命が延命され、分別した資源を売却することで経済的な利益を得られるような状況まで改善されました。
北海道 豊浦町
北海道の豊浦町も高いリサイクル率が有名ですが、こちらは2000年代初頭のごみ処理施設の老朽化が取り組みのきっかけとなっています。 しかし、2007年に町の職員が鹿児島県大崎町を視察。その取り組みを参考に、24種類の分別と生ごみを堆肥やバイオガスに転換するなど、リサイクルに関する取り組みを始めます。
豊浦町の取り組みの中でも特に注目する点は、衣類の資源化です。 古着だけでなく、タオルやカーテンといった古布を回収。ウエス(工業用雑巾)にリサイクルしています。 これにより、古着・古布をごみにせず、高いリサイクル率の維持に役立てているのです。
簡単なリサイクルから心掛けてみよう
リユース・リサイクルは面倒だと思ってしまうかもしれませんが、このように工夫次第で心掛けることも可能です。 そのため、普段の生活も何か一工夫を加えれば、リユース・リサイクルにつながる行動を続けられるかもしれません。
ただ、今から環境にいい行動を徹底する、と意気込んでしまうと、面倒な気持ちに負けてしまうことも考えられるでしょう。 まずは簡単なことから少しずつ心掛けてみてください。 続けられそうな簡単な取り組みから、少しずつ環境に優しい行動を広げていきましょう。
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