地球サミットとは?国連環境開発会議の概要と成果

地球サミットとは?国連環境開発会議の概要と成果

今から30年前に、地球サミットと呼ばれる国際会議がありました。 この地球サミットは、ここ最近で頻繁に聞くようになったSDGsと大きなかかわりを持つ会議であり、私たちの未来にとって大変重要な意味を持つものです。

30年前に行われた地球サミットとは、どういった経緯で行われ、どのような成果があったのでしょうか。 地球サミットの内容をご紹介します。

地球サミットとは?概要や開催の経緯

地球サミットについて、まずは概要や経緯、その内容をご紹介します。

地球サミットの概要

地球環境サミットとは、正式には「環境と開発に関する国際連合会議」と呼び、1992年に国際連合の主催のもと、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催されました。 テーマは環境と開発を扱った、首脳レベルで行われた国際会議です。

地球環境サミットと称されることが多いこの会議ですが、他にも国際連合環境開発会議、国連環境開発会議、地球環境サミット、環境と開発のための国際連合会議、リオ・サミットと呼ばれます。

地球サミットの経緯

国際連合を主催とした、環境や開発をテーマとする国際会議は、1972年6月にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」から、10年ごとに行われていました。 その流れで、地球サミットも1992年6月3日から14日にかけて開催され、国際連合の招集を受けた世界各国や産業団体、市民団体などの非政府組織(NGO)が参加。世界172ヵ国の代表も参加しています。

そのため、国際連合の史上最大規模の会議となり、地球サミットは世界的に大きな影響を与えることになりました。

地球サミットの内容

地球サミットでは、主に以下のような内容が語られました。

  • 毒性のある物質(ガソリンの中のテトラエチル鉛から鉛を産出するなど)に関する計画的な生産
  • 気候変動に対応できる化石燃料に変わる新しいエネルギー
  • 排ガスによる問題、都市道路の混雑を解消する新しい公共交通システム
  • 水不足の問題

また、12の市の首長も出席し、その地元の環境計画についても話し合われています。 具体的には、カナダのサドバリーは鉱山によって荒廃した自然について、アメリカのオースティンはグリーンビルディング計画について、日本の北九州市の公害対策計画に含まれる国際教育機関とトレーニング施設について、など多くの課題について話し合われています。

地球サミットの成果とは?5つの条約と宣言

地球サミットの開催による成果は、主に5つの条約と宣言だと言われています。 その条約と宣言とは、どのような内容なのでしょうか。

・環境と開発に関するリオ・デ・ジャネイロ宣言

環境と開発に関するリオ・デ・ジャネイロ宣言(リオ宣言)とは、27の原則から構成される、持続可能な開発を進める基本原則です。 これは、1972年6月にストックホルムで採択された国連人間環境会議宣言を再認識し、新しい公平な地球的規模のパートナーシップを構築することを目標としています。

アジェンダ21

アジェンダ21は、21世紀に向け持続可能な開発を実現するための、各国および関係国際機関が実行すべき行動計画です。 リオ宣言を実行するための行動綱領と言え、4つのセクションから構成されています。 森林や有害物質の管理、砂漠化など、地球で起こっている問題を解決するための目標が挙げられています。

森林原則声明

森林原則声明は、世界中の森林に関する問題について、国が協力して国際的に解決していくことを目標にした、世界で初めての世界的合意です。 正式には「森林に関する原則声明」と言います。 当初は、熱帯林保全のための条約として設立されることが期待されましたが、木材が主要な経済資源である途上国の反対もあり、森林減少対策という声明文に落ち着きました。

気候変動枠組条約

気候変動枠組条約は、地球温暖化問題に関する国際的な枠組みを設定した環境条約です。 これは、大気中の温室効果ガスの増加が温暖化を悪化させ、生態系に悪影響を与える恐れがあり、人類共通の関心ごとであることを確認し、現在および将来の気候を保護することが目的となります。

生物多様性条約

生物多様性条約は、正式には「生物の多様性に関する条約」と言って、生物多様性を「種」「遺伝子」「生態系」の3つのレベルで捉え、その保全を目指す国際条約です。 これは、ワシントン条約やラムサール条約のように、特定の行為や特定の生息地のみを対象とするのではなく、地球上の生物の多様性を包括的に保全することが重視されています。

また、生物多様性の保全だけでなく、持続可能な利用を明記していることが特徴です。

その後の地球サミット

地球サミットは、主に1992年6月に開催された「環境と開発に関する国際連合会議」のことを指しますが、その後もこの会議を引き継いだ会議が行われ、それらについても地球サミットと呼ばれることもあります。 例えば、2002年の8月26日から9月4日まで南アフリカ共和国のヨハネスブルグで国際連合により開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議」も地球サミットと呼称されます。

また、リオで行われた地球サミットの10年後に行われたことから「リオ+10」とも呼ばれることも。 こちらは、持続可能な開発に関する世界首脳会議では「アジェンダ21」の実施状況を点検し、今後の取り組みの強化を目的として開かれています。

他にも、2012年6月20日から22日に、再びリオで開かれた「国連持続可能な開発会議」は「リオ+20」と呼ばれ、その意思を引き継いでいます。 こちらでも「アジェンダ21」と、2002年に開催された持続可能な開発に関する世界サミット「ヨハネスバーグ会議」で採択された計画に関して、世界各国の進捗状況が確認されました。

このように、持続可能な社会を実現するため、その取り組みを世界的な規模で確認しているのです。

地球サミットは持続可能な社会を実現するのか

地球サミットは、持続可能な社会を実現するために行われた国際会議、と言って間違いないでしょう。 つまり、それは世界中の代表が集まり、話し合うべきことだと言えます。

それでは、資源を枯渇させず、生態系のバランスを崩すことなく、人間の社会を実現するため、私たちにできることはあるのでしょうか。 個人的には、ごみの分別やリユースによって無駄なごみを出さないことを心がけるなどが挙げられ、企業は事業から廃棄物を抑えるCSR活動に取り組むなどが考えられます。 ぜひ、できることから試してみましょう。

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