アーバンイノシシとは?都会に頻出する原因や対処法をご紹介
2020年に突入し、干支はイノシシからネズミに変わりました。 しかし、今年もイノシシのことは、頭の片隅に置いておくべきかもしれません。
なぜなら、ここ数年、アーバン・イノシシが都会で目撃され、人々に危害を与えることが増えているからです。 アーバン・イノシシとは、どのようなイノシシで、どのような危険性があるのでしょうか。
死傷事故が多発!アーバン・イノシシとは?
ここ数年、アーバン・イノシシが都市に出現し、住宅街や商業地で暴走する事件が多発していることをご存じでしょうか。 山が近い地域であればまだしも、東京の23区内でも目撃されることもあり、突然私たちの目の前に、アーバン・イノシシが現れることも、有り得てしまうのです。
実際に、人間と遭遇したことで、パニックに陥ったイノシシが、男性に体当たりして咬みつく、バイクに衝突するなど、死傷事故まで発生しています。 東京都の足立区に出現したイノシシは、警察官や区職員など10名以上に追いかけられましたが、素早く捕獲は困難だったそうです。
イノシシは強烈なスピードとパワーがあるため、アーバン・イノシシに遭遇したら、大変危険だと言えるのです。
そんなアーバン・イノシシとは、どういうイノシシなのかといえば、特殊なイノシシのことではなく、都会に出現するイノシシのことを指します。 アーバンとは「都会の」「都市の」という意味なのです。 なぜアーバン・イノシシの出現が増えてしまったのでしょうか。
なぜアーバン・イノシシが増加したのか
アーバン・イノシシの都市部へ出現が増えてしまった原因は、都市化と農業人口の減少だと考えられています。 かつては、人間の手が入った森や林…つまりは里山と言われる地域が、イノシシが都市部へ移動することを防いでいました。 しかし、都市化や農業人口の減少によって、里山が衰退したことで、イノシシは都会に進出しやすくなってしまいました。
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さらに、本来であればミミズや昆虫、木の根などを栄養源にするイノシシですが、都会には人間が捨てた生ゴミから、高カロリーな食料を調達できると、知ることになります。 味を知ってしまったイノシシは、都市部は食料調達の場と認識してしまい、次々と進出することになってしまったのです。
また、イノシシには天敵がほとんど存在しないことも、アーバン・イノシシの増加理由と言えるでしょう。 かつてはオオカミがイノシシの天敵でしたが、既に絶滅してしまいました。 唯一の天敵は人間と言えますが、狩猟者は高齢化が進み、減少傾向にあり、イノシシは増えるばかりなのです。
アーバン・イノシシに出会ってしまったら?
アーバン・イノシシは、大変危険な存在であり、遭遇してしまったら、大変なことになるかもしれません。 それでは、出会ってしまったら、どのように対処すればいいのでしょうか。
とても難しいことかもしれませんが、まずは落ち着くことが重要です。 イノシシを刺激して興奮させてしまうと、襲われる恐れが高くなってしまいます。 戦って追い払おう、とは絶対に考えないでください。イノシシは足も速ければ、突進力もあります。戦ってしまったら、無事では済みません。
もし、イノシシがこちらに気付いていないようでしたら、音を立てずに、その場を去りましょう。 また、背を向けてはいけません。背を向けると、イノシシに自分よりも弱いと認識され、襲ってくるかもしれないからです。 ゆっくりと音を立てないよう後ずさり、離れたのであれば、建物や車の中、塀の影に身を隠し、イノシシが立ち去るのを待ちましょう。
また、イノシシは木に登れません。 隠れる場所がなければ、木や電柱に登る、高い塀に登るなども効果的です。 とにかく、落ち着いて、刺激しないようにしましょう。
アーバン・イノシシには注意!
アーバン・イノシシは、私たちにとって、かなり危険な存在です。 目撃したとしても、決して興味本位で近づかないようにしましょう。
ただ、イノシシたちも生きるために、都市に現れるため、彼らを責めることもできません。 人間とイノシシが共存できる社会が実現することを祈るばかりですね。
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