5大絶滅事件とは?地球で起こった大量絶滅と6回目の惨劇
最近ではさまざまな環境問題や災害が問題視され、不安を覚えている人は少なくないでしょう。 このままでは地球に住む生物は絶滅してしまうのでは…と考えると夜も眠れなくなってしまいます。
しかし、実は地球に住む生物が、絶滅してしまいそうになった時期は過去に5回もあり、それを5大絶滅事件と言います。 今回は地球生物が絶滅寸前に迫られた5回の時期、5大絶滅事件をご紹介します。
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地球生物絶滅の危機は5回あった!5大絶滅事件とは?
地球は多くの生命体が共存する、奇跡の星ですが、5回もすべての生物が絶えてしまいそうな期間がありました。 それを5大絶滅事件と言い、ビッグファイブとも呼ばれます。
これは数十年、数百年前の話ではなく、何億年も前の「地質時代」と言われる大昔の話です。 それでは、地球生物絶滅の危機は、どのような時期で、何が起こってしまったのでしょうか。
オルドビス紀末(約4億4400万年前)の大量絶滅
オルドビス紀は、約4億8830万年前から約4億4370万年前までの時期を指します。 オウムガイを代表とする軟体動物や節足動物、半索動物と呼ばれる生物などが繁栄し、後期には顎を持つ魚類が登場しました。
この頃、海水温度は43度ありましたが、オルドビス末期には23度になるほど、寒冷化が進んでしまいます。 大陸は南極域にあったと考えられる時期でしたが、陸地に進出した生物はまだ存在しません。
そのため、寒冷化によって海に巨大な氷床が広まってしまうと、浅瀬に生息していた生物の住処がなくなってしまい、85%の生物種が絶滅したと考えられています。 原因は、6000光年以内に起こった超新星の爆発によって、ガンマ線バーストと呼ばれる大爆発の影響によって、気候変動が起こってしまったのではないか、という説をNASAとカンザス大学の研究者が2005年に発表しています。
2017年には、東北大学大学院などの研究チームにより、火山噴火による地球寒冷化が原因ではないか、という説も発表しています。
デボン紀後期(約3億7400万年前)の大量絶滅
デボン紀は約4億1600万年前から約3億5920万年前の時期で、魚類が進化し、魚の時代とも呼ばれています。 昆虫やサメが出現したのも、この時期だったと言われています。
しかし、この時代の後期にすべての生物種の82%が絶滅する、という大事件が起こりました。 海に生息する生物が多く絶滅し、川や沼などの淡水で生息していた魚などは、比較的多く生き残っています。 これは、海の酸素濃度減少が原因で、寒冷化もあったことが絶滅の原因と言われています。 この頃に、地球に巨大隕石が衝突していますが、環境の変化と関係があるかは、不明のようです。
ちなみに、この時期に両生類の陸上進出が始まりました。
ペルム紀末(約2億5100万年前)の大量絶滅
ペルム紀は、約2億9900万年前から約2億5100万年前を指し、さまざまな植物や、両生類、昆虫類が生息していました。 他にも、恐竜や鳥類、現世爬虫類の祖先となる双弓類も生息しています。
このときの大量絶滅は、地球の歴史上最大の大量絶滅とも言われ、90%から95%の生物種が絶滅しました。 この絶滅の原因は、いくつかの仮説があります。
まず、世界規模で海岸線が後退した形跡があることから、食物連鎖のバランスが崩れたという説。 他にも、大規模な火山活動によって、メタンと酸素が放出され、化学反応が起こったことから、酸素濃度が激減した、という説もあります。
この絶滅によって、地球の生物多様性は約1000万年もの時間が経つまで回復しなかった、と言われています。
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三畳紀末(約1億9900万年前)の大量絶滅
三畳紀は約2億5100万年前から約1億9960万年前の時期で、陸上に適した爬虫類や、身体の小さい初期の恐竜などの生物が栄え、最初の哺乳類も誕生しています。 この時期は、複数回の大量絶滅があったと言われ、生物の76%が絶滅しました。
絶滅の原因は、火山活動が有力視され、他にもカナダにあるマニクアガン・クレーターを作った隕石の衝突であるという説もあります。 この後、生き残った恐竜たちが急激に進化し、大型化・多様化し、ジュラ紀に大繁栄することになりました。
白亜紀末(約6600万年前)の大量絶滅
白亜紀は、約1億4500万年前から6600万年前の時期で、三畳紀末からジュラ紀を経た、恐竜が繁栄していた時期です。 しかし、彼らは突如絶滅することになります。
この絶滅では、生物種の70%が絶滅し、恐竜や魚竜、アンモナイトが姿を消しました。 原因は諸説ありますが、小惑星の激突による寒冷化が最有力と言われています。
ユカタン半島には、チクシュルーブ・クレーターが発見されていますが、これが白亜紀の絶滅の原因となった隕石の落下跡と考えられています。
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現在は6度目の絶滅が進行中…?
ここまでが、過去の地球で起こった、5大絶滅事件です。 しかし、6回目の絶滅事件も起こっている、と言われているのをご存じでしょうか。
その6回目の大量絶滅は、完新世と言われる時期で、それは現代も含まれています。つまり、大量絶滅が現在進行中である、ということです。 現在の大量絶滅の状況は、100万種の動植物が絶滅の危機に瀕していると考えられ、これまでの約100倍のペースで生物種の絶滅が進んでいる、と言われています。
この絶滅は、今までのものとは少し異なり、ただ一種の生物種による行動が原因です。 つまり、私たち人間の行動による環境問題が原因だと言われているのです。 このまま環境問題が悪化してしまえば、人間の登場が原因で、地球の生物種の歴史に終止符が打たれてしまうかもしれません。
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