砂漠化を防止!国際的な取り組みから日本の取り組みまで

砂漠化を防止!国際的な取り組みから日本の取り組みまで

地球にとって大きな環境問題の一つである砂漠化。
砂漠化が進むと、環境問題だけでなく社会問題にも発展し、大きな混乱が起こってしまうと予測されます。
関連記事:進む砂漠化の恐怖!その原因と影響とは?

そんな砂漠化を防止するために、様々な取り組みがあります。
世界はどのように砂漠と向き合っているのでしょうか。
また、日本や多くのNGOは砂漠化に対して、どのような活動をしているのでしょうか。

砂漠化防止の条約

進行する砂漠化に対して、国連は一つの条約を制定します。
それは、1992年にブラジルのリオデジャネイロで行われた、国連環境会議の中で制定された「国連砂漠化対処条約」です。
ちなみに、この国連環境会議は「環境と開発に関する国際連合会議」や「リオ・サミット」などとも言われ、環境と開発をテーマに首脳レベルで行われた国際会議です。
ここで、アジェンダ21と言われる、21世紀に向けて持続可能な開発を実現するための行動計画が採択されます。
そのアジェンダ21の行動計画に基づき「国連砂漠化対処条約」も採択されました。
国連砂漠化対処条約は、1977年に行われた国連砂漠化会議で砂漠化防止行動計画が採択されましたが、砂漠化が進んでいることが発覚したため、新たな枠組みとして作られました。
内容は、砂漠化や干ばつの影響が大きい発展途上国に対して、先進国や国際機関が技術や資金を支援することで、砂漠化や干ばつによる被害を対処する法的な枠組みを定めています。
1997年、イタリアのローマで締約国会議の第1回が開催され、2017年までに14回行われています。

日本の砂漠化防止

日本は先進締約国として、砂漠化が進行している発展途上国に対して、技術的な支援と資金の提供を行っています。
砂漠化の原因の一つである、森林の消失の対策として、日本では植林や現地で緑化活動を行っています。
植林による土地の復活や森林保全に加え、農業開発の支援によって、土地を浄化させることで肥沃な土地の回復を目指しています。
砂漠化に対する研究にも力が入れられ、地球環境研究総合推進費による、中国やインドの乾燥地を対象とした技術研究が行われています。
また、資金的な援助として、砂漠化対処条約事務局へ、資金を拠出しています。
参照:外務省 砂漠化対処条約

NGOにより砂漠化防止の活動

砂漠化に取り組むNGOは、国際的な大規模なものから、数人の小規模なものまで様々で、活動内容も多岐に渡ります。
また、先進諸国のNGOだけではなく、砂漠化が進む地域の現地で活躍するNGOも見られ、国際機関や政府機関と現地のNGOが共同で、プロジェクトを実施することもあるようです。

海外のNGO

海外のNGOとしては、以下のものが代表的です。

IIED(国際環境開発研究所:イギリス)

水と土壌保全のための自然資源管理、代替農業、土地制度改革などの提言。

CARE(世界各地域救援アメリカ協力協会:アメリカ)

途上国に数千人のスタッフを派遣し、土壌保全、植林、野菜栽培などを手掛ける。

OXFAM(オックスフォード飢餓救援協会:イギリス)

土壌保全や栽培技術支援など。

ENDA-TM(第三世界環境開発協会:セネガル)

水や土壌の保全、代替エネルギーに関する支援

日本のNGO

日本のNGOは小規模ですが、植林や土壌保全の支援を行っています。
アフリカやアジア、インドなどの地域で活動が見られます。
このように国際的な支援から小規模なNGOによる支援など、多くの人たちが砂漠化防止を努めています。

砂漠緑化の技術と課題

もともと砂漠だった場所に植物を植えることで緑地化を試みる、砂漠緑化も砂漠化防止の一つと言えるでしょう。 砂漠緑化は、砂漠化の進行を阻止するだけでなく、農地拡大や地球温暖化の防止にもつながり、世界各地で行われている試みです。

砂漠緑化には、以下のような技術がありますが、さまざまな課題を抱えているのが現状です。

水管理の技術

砂漠では水資源が限られているため、灌漑と排水の技術が大変重要になります。

灌漑技術には、水が地表を重力に従って流れることで地面を濡らし地中に浸透させる「地表灌漑」や、スプリンクラーを使う「散水灌漑」の他に、パイプのネットワークによって低圧で水を供給する「マイクロ灌漑」などの技術があります。

しかし、乾燥地であるため地表灌漑や散水灌漑は、水を損失してしまうことが多く、マイクロ灌漑は水の損失は少ないものの設置や維持のコストが高いなどの問題があります。

排水についても、設備が不十分である場合、塩害など植物が育ちにくい環境になってしまう恐れがあることから、土の管理や排水管の埋設が必要となります。

土壌管理

砂漠化が進む土地は、塩分が地表に集積する「塩類集積」という現象が起こりやすい状態となっています。 塩類集積の状態となると、植物が育ちにくくなってしまいます。

そのため、塩分を除去しつつ、土壌を改良して植物が育ちやすい状態を保持する必要があります。

植物種の選定

緑化のためには、植物の選定も重要になります。 乾燥ストレスに耐性があるものや、塩ストレスに耐性がある植物など、過酷な環境である砂漠でも生息できる種が必要です。 これらの研究や利用が砂漠化の防止には効果的と言われています。

また、バイオテクノロジーによって各種の耐性を強化する、遺伝子組み換え植物も、砂漠緑化の促進が期待されています。

しかし、水管理や土壌管理を含むこれらの技術は、砂漠にある固有の生態系に悪影響を及ぼす恐れや、不注意によって塩害を起こしてさらなる砂漠化を招く恐れがある、とも言われています。 そのため、砂漠緑化を進めることは大変困難であるのです。

あわせて読みたい

関連タグ

カテゴリー

人気の記事

  • 先月
  • 全て

人気のタグ

おすすめの記事

スペシャルコンテンツ

関連リンク