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地産地消が世界を救う?SDGsの関係やフードマイレージ削減をわかりやすく解説

地産地消が世界を救う?SDGsの関係やフードマイレージ削減をわかりやすく解説

多くの環境問題が課題となっていますが、その解決策の1つとして「地産地消」というワードが注目されていることをご存じでしょうか。 地産地消は単に「地元応援」の意味と捉えられがちですが、実は環境負荷を大きく削減する可能性があるのです。 また、人類全体の目標ともいえるSDGsと大きな関連性もあります。

今回は地産地消がもたらすメリットやSDGsとの関連性をご紹介します。

地産地消とは?SDGsにつながる地球規模の課題解決策

それでは、地産地消の意味とSDGsの関係性について確認してみましょう。

地産地消の意味

地産地消(ちさんちしょう)とは「地元で生産された農林水産物を、その地域で消費する」という取り組みです。 主に食材に関して使われる言葉で、大きな特徴の1つとしては新鮮・安全なものを味わえることにあります。

なぜなら、収穫から食卓に並ぶまでの時間が短いため鮮度が高く、生産者の顔が見えるという安心感があるからです。 しかし、昨今では輸送エネルギー削減による環境保全、地域経済の循環、文化の継承といったメリットも注目されています。

地産地消とSDGsの関係

SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに達成すべき17の国際目標ですが、地産地消と大きな関係があります。 なぜなら、地産地消は以下のようにSDGsで掲げられた目標の多くに関係しているからです。

SDGsの目標 私たちの役割・取り組み
目標11
住み続けられるまちづくりを
地元の農家を支えることで地域経済が回り、災害時にも食料を確保できる強い街を作る
目標12
つくる責任 つかう責任
輸送中の傷みによる廃棄(フードロス)を減らし、無駄のない生産・消費サイクルを作る
目標13
気候変動に具体的な対策を
輸送距離を短くして、トラックや船が排出する二酸化炭素を大幅に削減する
目標15
陸の豊かさも守ろう
地元の農地や里山が適切に管理され、多様な動植物の生息環境が守られる

地産地消は一見すると「地域」にフォーカスした取り組みに見えますが、実は世界的に「持続可能な社会を作る」という役割があると言えるでしょう。 詳しい効果は次の項目移行で説明していきます。

地産地消が環境問題を解決する?フードマイレージとは

地産地消による課題解決として、最も注目されている点は、二酸化炭素の削減です。 なぜ地産地消によって二酸化炭素が削減されるのか。この仕組みにおける重要なワード「フードマイレージ」と一緒にご紹介します。

フードマイレージとは

フードマイレージとは「食料の重量(t)」×「輸送距離(km)」で計算される指標で、1994年にイギリスの消費者運動家ティム・ラング教授が提唱しました。 食べ物が食卓に届くまでに、どれだけの距離を移動してきたか、フードマイレージによって数値化。これが大きいほど輸送にエネルギーを使い、二酸化炭素を排出している、という指標になります。 日本はこのフードマイレージが世界的に見ても著しく高い国の1つです。これは食料自給率が低く、遠い海外からの輸入に頼っていることが原因となります。

地産地消による二酸化炭素削減

しかし、地産地消は「移動」を最小限に抑えるため、環境問題の解決に貢献します。 具体的な例で言うと、海外から輸入された野菜と地元の直売所で買った野菜では、食卓に並ぶまでに排出される二酸化炭素の量は大きく異なります。

海外産は飛行機や船、巨大な保冷トラックを乗り継ぎ、数千kmと移動しますが、地元産であれば近くの農園から軽トラックで数km~数十kmの移動のみ。 このように、地産地消は無駄な移動によるエネルギーの消費と二酸化炭素の排出削減につながる取り組みなのです。

その他にも環境負荷を抑える効果が

環境負荷という点で言えば、地産地消のメリットはこれだけではありません。 遠くから運ばれる食材は、乾燥や衝撃、腐敗を防ぐためのプラスチック包装が施されます。 さらには、保冷剤、頑丈な段ボールが大量に必要な場合も。 しかし、地産地消は収穫してすぐに店頭に並べられるため、包装も簡易、もしくはなしの状態で販売が可能です。 そのため、プラスチックを始めとする廃棄物の削減につながります。

他にも、地産地消は「その土地の旬」の食材を食べることを促すため、栽培は自然の太陽光が使われます。 しかし、旬以外の時期の食材だと、暖房設備を備えたビニールハウスで大量の燃料を使って栽培する必要があるため、そういった面でも地産地消はエネルギー消費の削減に貢献するのです。

地産地消によるメリットは?持続可能な3つの価値

地産地消のメリットは二酸化炭素の削減だけではありません。その他のメリットを3つの価値としてご紹介します。

食料自給率の向上

地産地消は、食料自給率を向上させる可能性がありますが、それには日本に住む私たちにとって大きなメリットです。 先述した通り、日本は食料について海外からの輸入に頼る部分が多く、予期せぬリスクに対応できない恐れがあります。

例えば、交際情勢の悪化、パンデミック、異常気象による不作といった理由で輸入がストップするケースです。 地元に生産の基板があることは、外部環境に左右されない強力なインフラとなります。 そのためにも、地産地消を通して地元の供給体制の強化に貢献することが重要なのです。

地域経済の循環

経済が循環しない地域では、公共サービスや雇用が維持できなくなる恐れがあります。 原因としては、全国展開している大手チェーン店や大手ECサイトで買い物することで、その売上の大部分が地域外へ吸い上げられてしまう、などが考えられるでしょう。

しかし、地元の農家から食材を直接買う地産地消は、地域の雇用や行政サービスに還元されます。 そのお金が連鎖的に地域の中で使用されれば、結果として地域全体の所得を底上げすると言えるのです。

文化の継承

その土地特有の伝統野菜や調理法を守ることも大切な行為と言えます。 なぜなら、効率を求めて種が画一化されてしまうと、病害虫や気候変動で全滅するリスクが高まってしまうからです。

これを防ぐためにも、各地に多様な文化を残し、地球全体の適応力を保持しなければなりません。 地産地消は地域経済の循環を促すため、文化を守る行為と言えます。

地産地消が広まらない原因とは

これだけ多くのメリットがある地産地消ですが、なぜ広まらないのでしょうか。 その主な理由と言える3つの要素をご紹介します。

利便性の壁

今の時代は、スーパーに行けば一年中、何でも手に入ると言ってもいいほど便利な状態ですが、地産地消はこの逆です。 冬に夏野菜が食べられないとなると、今の消費者には不便を感じてしまうことは間違いありません。

また、直売店などは形や大きさがバラバラになることも多く、見た目を重視する層には敬遠されてしまう、という側面もあります。

価格の逆転現象

輸送費を削減する地産地消ですが、大量生産の食材よりも価格が抑えられているとは限りません。 なぜなら、大規模農業で機械化して大量生産されたものは、1個あたりの生産コストが極めて低く抑えられているからです。

それに対し、小規模な地元農家は手作業で袋詰めし、自分で直売所まで運ぶといった手間があり、どうしても価格を下げられない、という事情があります。 もし、大量生産の食材よりも価格を下げてしまったら、農家は赤字になってしまい、最終的には持続することが難しくなってしまうのです。

情報の不足

地産地消を意識したい、という気持ちがあっても「どこで販売されているのか分からない」といった情報の不足も、原因の1つです。 場所が分かっても直売所は車がなければ行けない郊外にあることも多く、都市部の住民には気軽にアクセスできません。 また、今の時期は何が旬なのか、どこの農家の野菜が届いているのか、といった情報は消費者がキャッチできず、結局は目の前にある有名スーパーなどで選んでしまうのです。

地産地消の他にもある身近な取り組み

地産地消を意識できる身近なアクションとしては、直売所や道の駅を活用、スーパーの「地元野菜コーナー」を選ぶ、などが挙げられます。 社会や経済のシステムが大きく関わり、地産地消を意識することは難しいところがありますが、ぜひ意識して選んでみてください。

もし、地産地消の他にも「環境や社会のために何か貢献したい」と思ったら、まずはリサイクルやリユースを心掛けてみてください。 リサイクルはごみの分別を徹底することで、モノの再資源化を促します。 リユースは再利用を意味する言葉で、マイボトルを使う、フリマアプリで使わなくなったものを売買することも該当します。

特にリユースはごみを出さないため、環境負荷を抑える行為につながります。 何かモノを手離す機会があれば、ぜひリユースという手段を選べないか考えてみてください。

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