ノートルダム大聖堂で火災!再建計画の候補にエコなアイディア
パリのノートルダム大聖堂と言えば、先日の火災が人々に大きな衝撃を与えました。 ノートルダム大聖堂の再建計画は現在も進行していますが、その中にエコ聖堂として再建するのはどうか、という案も出ています。
エコ聖堂とはどういったものなのでしょうか。そして、ノートルダム大聖堂とはどのような建造物なのでしょうか。 ノートルダム大聖堂と、その再建案をご紹介します。
火災が発生したノートルダム大聖堂とは?
ノートルダム大聖堂は、フランスのパリ、シテ島にあるローマ・カトリック教会の大聖堂です。 ゴシック建築を代表する建造物でもあり、1991年には周辺の文化遺産と共にユネスコの世界遺産に登録されています。 ちなみに、ノートルダムとはフランス語で「我らが貴婦人」という意味であり、聖母マリアを指しています。
ノートルダム大聖堂の完成は、1225年のことで、ファザード(建物を正面から見た際の外観)となる双塔は1250年まで工事が続けられました。 1789年のフランス革命以降は、自由思想を掲げ宗教を批判する人々によって、破壊活動が繰り返され、ノートルダム大聖堂は一時的には廃墟となってしまいます。
しかし、小説家であるヴィクトル・ユーゴー(Victor-Marie Hugo)が発表した「ノートルダム・ド・パリ」によって、国民全体に大聖堂の復興運動が訴えられると、1843年に政府が復興を発表し、1864年に修復が完了します。 その他にも、ジャンヌ・ダルクやナポレオンなど歴史的な人物とも縁がある建物であり、観光名所としても名高く、古くからパリを見守っていた、歴史ある建造物だとも言えます。
2019年4月 ノートルダム大聖堂で火災発生
フランスのシンボルの一つとも言えるノートルダム大聖堂ですが、大規模な火災が発生してしまいます。
その火災は2019年の4月15日から16日にかけて発生しました。 それは、大聖堂の中央部分が激しく燃え、屋根や尖塔は崩れ落ちてしまうほど、大きな火災でした。 16日の午前10時頃に鎮火は発表されましたが、ノートルダム大聖堂の姿はとても痛ましいものとなってしまいます。
この状況は、パリ市民に大きな衝撃と悲しみを与えました。 火災時も悲鳴を上げる人や、手を組んで祈る人、涙を流す人も多かったようです。 また、その中には聖歌を歌いながら祈り、消防士たちによる消火活動を見守る人々もいました。
火災後、フランス大統領であるエマニュエル・マクロン(Emmanuel Jean-Michel)は、ノートルダム大聖堂の再建を表明します。 そして、現在もフランス政府では再建について議論がされていますが、その中には「エコ聖堂はどうか」という話も出ている、と噂になっているのです。
火災後はどうなる?ノートルダム大聖堂の再建にエコ計画
フランス政府はノートルダム大聖堂の屋上再建のため、国際コンペの実施を発表しました。 国内外の建築家から様々な計画が寄せられ、国会でも激しく議論されているようです。
その中でも話題になっているのが、パリの建築事務所「NAB」からの提案で、ノートルダム大聖堂の屋根や尖塔をガラス張りにし、森の回廊を作る、というものでした。 それは、パリ市民の憩いの場にする、というだけでなく、養蜂場を設けてハチミツを採取する、という計画のようです。 確かに歴史的建造物がエコとしての役割を担うのは良いアイディアかもしれません。
他にも「元のデザインを忠実に再現すべき」という声もあれば「光だけで塔を演出する」という衝撃的な案まで様々寄せられていますが、学者や文化財専門家は「すぐに再建案を決めるべきではない」という見解も出ています。 ちなみに今のところは「火災前の姿を忠実に再現」を求める声が多いようです。
ノートルダム大聖堂の再建計画のようなエコアイディアを
ノートルダム大聖堂の再建については、多くの人の気持ちが絡むことなので、一概に何が良いということも難しいことです。 しかし、ノートルダム大聖堂を「エコ聖堂」として再建する、ということは興味深い話題と言えるのではないでしょうか。
このように、エコを取り入れるアイディアは、発想として私たちも見習うべきことでしょう。 ぜひ、このようなエコの話題からエコなテクニックを参考にして、日常に活かしてみてください。