2019年の干支!イノシシの生態やその危険性を紹介
2019年の干支は「亥」で、つまりはイノシシです。
イノシシは比較的によく耳にする動物の種類だと思いますが、その生態や人間の関りについてはいかがでしょうか。
畑を荒らすイメージや町に降りてきて、人に怪我をさせたニュースなどを耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。
イノシシが及ぼす生態や環境への影響などをご紹介します。
イノシシとは
イノシシは、鯨偶蹄目(くじらぐうていもく)イノシシ科の動物で、十二支の一つとしても数えられています。
犬のように鼻が敏感で、神経質な一面もありますが、「猪突猛進」や「猪武者」といった言葉があるように、凄まじい突進力を持っています。
低山域から平地にかけて、雑草の多い森林や草原に生息しています。
植物の根や芋、果実からキノコなどを食べますが、限りなく草食に寄った雑食動物です。
幼少期はウリ坊と呼ばれ、シマウリのような縦模様が特徴的です。
その見た目からは想像できないくらい身体能力は高く、人間の短距離走世界最高レベルよりも速く走ることができます。
日本では「二ホンイノシシ」が主に分布していて、本州から四国、淡路島から九州まで生息しています。
また、ブタはイノシシが家畜化されたことで品種化した動物です。
食用として親しまれたイノシシ
イノシシは人間の歴史に古くから登場しますが、特に食用として親しまれました。
縄文時代の人間には、主要な狩猟対象とされていたと考えられ、当時の遺跡からは多くのイノシシの骨が発見されているようです。
日本では食肉として親しまれ、日本で獣肉食が禁忌とされていた時代にも、山鯨(やまくじら)と呼ばれて食されていました。
シシ汁、シシ鍋として食され、焼き肉や炒め物として食されることも増えています。
イノシシの肉は、豚肉よりもミネラルやタンパク質が多く、逆に脂肪やビタミンB1は豚肉の方が多く含まれています。
また、イノシシ肉は万病を予防すると言われていたこともあり、無病息災の象徴でもありました。
イノシシの危険性
イノシシは人間にとって危険な存在となることもあります。
その一つに、イノシシによる農作物の被害があります。
イノシシは畑に侵入しては作物を食い荒らし、踏み付けて、大きな被害をもたらすのです。
これは昔からあることで、江戸時代の東北地方ではイノシシが畑を荒らしたことで、飢饉が起こることを「猪飢渇(けがち)」と呼んでいたそうです。
イノシシによる被害はこれだけではありません。
最近ではイノシシが住宅街に出没し、民家のゴミを荒らす環境被害や、イノシシに襲われたことで怪我、最悪の場合は死亡事故が起こることもあります。
いくつかの対策が行われていますが、絶大な効果は得られず、イノシシは増加傾向にあります。
なぜ、ここまでイノシシが増えてしまったのか。
その原因の一つとして、家畜用のイノブタ(イノシシとブタの間になる雑種)が逃亡し、イノシシと交配したことで増えた、という説があります。
干支としてのイノシシ
2019年の干支はイノシシ、つまりは「亥」になるのですが、干支はそれぞれ意味があり、どのような年になるのかを表しています。
また、干支は十二支と十干(じっかん)と言われるものがあり、この二つの組み合わせが、その年を表すのです。
十干には以下があります。
- 甲(きのえ)
- 乙(きのと)
- 丙(ひのえ)
- 丁(ひのと)
- 戊(つちのえ)
- 己(つちのと)
- 庚(かのえ)
- 辛(かのと)
- 壬(みずのえ)
- 癸(みずのと)
そして、2019年は己(つちのと)であるため「己亥年」になります。
それでは、この己亥年がどういう意味を指すのかと言えば…
己は草木が成長を終えて姿が整った状態を意味し、亥は種子の中に閉じこもっている状態を意味するそうで、つまりは「現状を維持して守りに徹した方が良い」といった年になるそうです。
実際、今年はどのような年になるか、楽しみですね。