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線状降水帯はなぜ増えた?発生のメカニズムと原因、私たちにできる温暖化ストップの対策

線状降水帯はなぜ増えた?発生のメカニズムと原因、私たちにできる温暖化ストップの対策

ここ数年で、集中豪雨が発生するたびに「線状降水帯」という言葉を耳にする機会が増えたような気がしませんか。 かつては、これほどまでに線状降水帯という言葉を聞くこともなかったはず。 そこで、線状降水帯の基礎知識や発生のメカニズム、そして近年急増している「2つの決定的な原因」について専門用語を使わずに分かりやすく解説します。

線状降水帯とは?増加する強い雨の脅威

まずは線状降水帯の意味と、いつごろから使われ出した言葉なのか、そして、どのような脅威が考えられるのか見てみましょう。

線状降水帯とは

線状降水帯(せんじょうこうすいたい)とは、日本周辺で集中豪雨が発生した際に、気象レーダー画像や解析雨量分布によくみられる線状の降水域を指す用語です。 発達した激しい雨雲(積乱雲)が、一列に細長く並び続け、同じ場所に信じられない量の大雨を降らせ続ける気象現象となり、空に長さ約50~300km、幅約20~50kmにわたる「線状(帯状)の雨雲」が居座るような状態になります。 6月から9月(梅雨の時期から台風シーズン)にかけて最も多く発生し、この時期には特にニュースなどで「線状降水帯」という言葉を耳にするでしょう。

線状降水帯の歴史

1980年代後半に気象庁が全国20か所に展開する気象レーダーの観測データがデジタル化され、大雨時の解析雨量分布の調査研究が進んだことから、線状の降水域の存在が知られるようになります。 そして、2000年頃から気象庁気象研究所のメソ気象研究者を中心に、九州地方で発生する線状の降水系を対象に「線状降水帯」という用語が使われ出しました。

その後、2014年8月豪雨による広島市の土砂災害が発生。このとき、マスコミ報道で線状降水帯が広く取り上げられたことから、一般にも認識されるようになります。 さらに、2022年6月からは気象庁が線状降水帯の予測を行うようになったため、私たちが耳にする機会が増えています。

線状降水帯による脅威

線状降水帯が発生すると、以下のような災害が起こる恐れがあります。

  • 都市型水害
  • 土砂災害
  • 河川の氾濫

都市型水害に関しては、アスファルトやコンクリートで覆われた都会は、線状降水帯が発生すると下水道が雨水を処理しきれなくなり、街に降った雨が地上に溢れ、道路が川のようになってしまうなど、建物が浸水する事態に陥ってしまいます。 他にも、限界まで水を吸い込んだ山の斜面や崖の土壌が脆くなって土砂災害が起こる。雨水が流れ込んだ河川が氾濫することも考えられます。

ちなみに、河川の氾濫は線状降水帯が直撃した地域だけでなく、その雨水が流れ込む下流の地域にも時間差で大きな脅威が押し寄せるケースも考えられ、思わぬタイミングで巻き込まれることもあるため、十分に注意しなければなりません。

線状降水帯のメガニズムを3つのステップで簡単解説

線状降水帯はどのように発生して、なぜ長い時間にわたって猛烈な大雨が降り続いてしまうのでしょうか。 そのメカニズムを3つのステップで簡単解説します。

大量の「湿った空気」が流れ込む

線状降水帯は海から吹き付ける強い風がきっかけで発生します。 南の海の上で水分を吸い込んだ、温かくて湿った空気が、強い風に乗って特定の地域にどんどん流れ込む。 これで大雨を降らせる材料が準備された形になります。

湿った空気が上昇へ向かって積乱雲に

海からやってきた湿った空気は非常に軽く、山にぶつかると斜面を駆け上がって、空に向かいます。 また空気は「温かい空気は軽くて、冷たい空気は重い」という性質があるため、この湿った空気は上空にある寒気とぶつかって、上に押し出されることに。

そして、空気は上空へ向かえば向かうほど冷やされるため、空気中に含まれていた水蒸気が冷やされて「水滴や氷の粒」に変わり、積乱雲となります。

流れ込んでいた湿った空気がさらに上昇

普通の夕立レベルであれば、これで終わりますが、線状降水帯の場合は雨が降ると冷たい風も降りて、下に控えていた温かい空気を押し上げてしまいます。

結果、雨雲のすぐ隣に新しい雨雲が誕生。雨が降ることで次の雨雲が作られる、という連鎖が起こってしまい、線状に雨雲が広がってしまうのです。

線状降水帯が増えた原因は?温暖化が関係か

かつては線状降水帯による、災害級の豪雨は今ほど多くはなかった。そう感じる人も少なくないはずです。 線状降水帯が増えた原因は地球温暖化現象が大きく関係しています。 温暖化によって線状降水帯が増えてしまう2つの原因を見てみましょう。

海から発生する水蒸気が増えた

線状降水帯が発生する最初の原因は、南の海からやってくる「湿った温かい空気」です。 近年は温暖化により、この空気に含まれる水分が増加しています。 鍋に火をかけると湯気が多く立つと同じように、温暖化によって海の温度も上がり、そこから蒸発する水分量が増加している状態です。 そのため、雨の材料と言える空気が、次々と投入される状態になっています。

空気に含まれる水分量が増えた

さらに、温暖化が原因で「空気の性質」も変わっています。 気象学の法則では「空気は湿度が1℃上がると、蓄えられる水蒸気の量が7%増える」と言われています。

例えるなら、雨水を溜める空気というバケツが、地球温暖化で気温が上昇するたびにサイズが大きくなる、というイメージです。 バケツが大きくなれば、一気に降らせる雨の量も上がっています。

水蒸気の量が増えた上に、それを含む空気の容量も大きくなってしまったことから、線状降水帯が頻発するようになってしまったのです。

線状降水帯のような異常気象を止めるために

このように、線状降水帯は温暖化が原因で発生し、私たちの生活を脅かす恐ろしい現象です。 そんな環境問題を止めるため、私たちにできることはあるのでしょうか。

身近なもので真っ先に挙げられる行動は、リサイクルとリユースです。 リサイクルは分別を徹底することで、ごみを再資源化させるといった行動が代表例と言えるでしょう。

リユースについては、マイボトルやマイバックの活用。他にもフリマアプリなどで中古品を売買することも該当します。 リユースはリサイクルと違って、モノをごみにしないため、より環境に良い行動と言えます。 日常生活の中で家電や雑貨など、使わないけれど、ごみにするにはもったいないものが出てきたときは、ぜひリユースという選択肢を考えてみてください。

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